「助けなきゃ」夜の雪道で視界に入った違和感…側溝にはまり動けなくなっていた高齢女性の救出劇【体験談】

「助けなきゃ」夜の雪道で視界に入った違和感…側溝にはまり動けなくなっていた高齢女性の救出劇【体験談】
「助けなきゃ」夜の雪道で視界に入った違和感…側溝にはまり動けなくなっていた高齢女性の救出劇【体験談】

私が住んでいる地域には、広報のための受信機が各世帯に設置されています。稼働率はあまり高くなく、それが鳴るのは月に数回程度。内容は、住んでいる地区のお知らせが主で、たまに警察署からのお知らせも入ります。警察署からのお知らせの中でも多いのが、行方不明者の情報提供を求める内容です。身体的特徴や行方不明時の服装などの情報が流れます。先日それを夫と聞いていたときの話です。

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高齢者の行方不明は時々起こる

私の住んでいる地域は田舎ということもあり、高齢者の数が多い地域です。介護施設も多いですが、自宅で介護をされているご家庭も多くあります。また、敷地内同居という形をとっている家も少なくありません。そんな状況もあって、広報では時折、行方不明者に関するお知らせが流れます。

プライバシーのこともあって具体的な個人情報は流されないものの、長年聞いてきた経験から、「その行方不明者が施設からいなくなったのか、自宅からいなくなったのか」は何となくわかります。行方不明になる方の多くは高齢者です。多くの場合が「身長」「体格」「髪の色」「服装」「持ち物」「どこの市から、いつごろいなくなった」という情報が流れます。

以前、介護職に就いている友人とその放送を聞いたときに「行方不明者の情報を聞くたびに、『よくその日のその人の服装を覚えているな』って、毎回感心する」と言ったことがありました。というのも、自分自身、朝登校した子どもが何を着ていたか、正確に答えられる自信がないからです。すると友人は「放浪傾向のある人は特に、万が一に備えて毎日服装をチェックするようにしている」と言っていて驚きました。

その日は比較的若い世代の行方不明者だった

ある日の昼食後、夫と話しているときに、広報が流れました。行方不明者に関するお知らせでしたが、その日の行方不明者は60代の女性でした。60代の女性と言えば、当時、私の母も含まれる年代。母は、多少腰痛や老眼などの影響は出ているものの、まだ認知症とはほど遠く、元気に日々を送っています。そして60代と言えば、まだまだ現役で働き続けている方もいる世代です。「お年寄り」と言うにはまだ若い年代でもあります。母であれば、1人で買い物に行くなど、日ごろから外出することが多くあります。車の運転をしない人で、普段からあまり遅い時間に出歩くようなことのない人ですが、用事があるときは一人の大人として夜に出かけることもあるでしょう。

そんな母を、「行方不明になった」と判断して警察に相談するとしたら。どうなったら相談するだろう、とわが身に置き換えて考えてみましたが、非常に判断が難しいように感じました。そんなことを考えながら、夫に思ったことを話したところ、夫は自分が大学生のころの経験を話してくれました。その話を聞いて、「なるほど、健康であっても、何歳であっても、行方不明になり得るんだ」とびっくりしました。

夫が昔遭遇した出来事

その日、夫はバイトを終えて、雪の残る道を自転車で帰っていました。暗い中を、街灯と自転車のライトを頼りに走っていたそうです。片側一車線の道は時折車が通る程度の交通量でしたが、人はまったく歩いていなかったとのこと。前日に雪が降りましたが、歩道の雪は端に高く積まれており、日中の暖かさで歩道自体は雪がほとんど溶けていたと言います。

いつも通りに走っていたのですが、ふと視界の端に違和感を覚え、慌てて自転車を止めて振り返ったところ、なんと歩道の端にある雪山の中に頭がポンと出ていたそうなのです。よく見ると、それは高齢の女性で、胸の下ほどまですっぽりと雪にはまってしまっており、はい上がろうにもはい上がれない状況だったようです。その道は、端に深い側溝があり、雪がそこに積まれている状態だったため、誤って女性がそこに落ちてしまったのだとわかりました。

ちょうどそこに通りかかった男性と協力して道路に引っ張り上げると、手が凍るように冷たくなっており、体がまったく動かないようだったとのこと。男性が救急車を呼び、病院に搬送されたそうです。

まとめ

夫の経験談は、とても衝撃的でした。発見がもっと遅ければ、その女性は命の危険にさらされていたことでしょう。健康であっても、認知症などなくても、日常の中で行方不明になることはあるんだなと思いました。そんな話を聞いてから、少しではありますが、なるべく家族のその日の服装や行動は頭の片隅においておき、万が一に備えようと思うようになりました。現在同居している両親も高齢で、いつ行方不明といった事態が起こるかわかりません。その日が来ないことが一番ですが、万が一が起きたときに冷静に対応できるよう、普段から対応を考えておきたいと思います。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:小沢ゆう/40代女性・主婦

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)
※一部、AI生成画像を使用しています。

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