
父が脳梗塞(のうこうそく)を患い、退院後に始まった在宅介護。当初は、弱った足腰を支えることが中心になると思っていました。しかし、次第に物忘れや会話の食い違いが増え、家族の関係まで揺らぐような出来事が起きたのです。
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脳梗塞で退院した父の在宅介護が始まる
父が脳梗塞を患った後、わが家では在宅介護が始まりました。最初のころは、足腰が弱くなった父の移動や身の回りのことを手伝えばよいのだと思っていました。私は仕事を続けながら、母と協力して父を支えていました。
ところが、しばらくすると父の物忘れが増えていきました。話している内容がかみ合わず、同じことを何度も確認する場面も多くなりました。体を支えるだけでは済まない介護に、私も母も戸惑いを感じるようになりました。
「通帳が盗まれた」と家族を疑い始めた父
ある日、父が突然、「通帳が盗まれた」と大声で騒ぎ始めました。通帳はいつも決まった引き出しに保管していたはずです。私たちは何度も引き出しの中を確認しましたが、たしかに見当たりませんでした。
すると父は、私や母が通帳を持ち出したのではないかと疑い始めたのです。どれだけ否定しても聞き入れてもらえず、家の中には一気に険悪な空気が漂いました。
一生懸命介護をしている家族を疑う父の言葉に、悲しさや悔しさを感じました。しかし、不安そうに訴える父を見ていると、ただ怒ることもできませんでした。
タンスの奥から見つかった通帳
その後、母と一緒に家中を探し回りました。引き出しや棚の中を一つひとつ確認した結果、通帳はタンスの奥から見つかりました。どうやら父が、「誰にも取られないように」と考え、自分で奥にしまい込んでいたようでした。しかし、父はそのことを覚えていませんでした。
通帳が見つかれば落ち着いてくれると思っていましたが、父は事実をうまく受け止められない様子でした。怒りと不安が入り混じった様子は、その後もしばらく続きました。通帳が見つかった安堵よりも、家族を疑うほど不安げだった父の姿が、強く心に残りました。この出来事を通して、介護では体を支えるだけでなく、本人の不安な気持ちと向き合うことも必要なのだと痛感しました。
父の言葉をそのまま受け止めて感情的になると、家族関係が悪化し、介護を続けることさえつらくなってしまいます。本人を責めるのではなく、病気の影響による言動かもしれないと考える姿勢が大切なのだと学びました。
まとめ
今回の出来事を通して、家族だけで抱え込まず、早めに状況を共有し、専門家や第三者の力を借りることも必要だと感じました。介護する側の心の負担を減らすことが、家族の関係を守ることにもつながるのだと気付かされた経験です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:風間しずく/50代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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