シニア向け分譲マンションとは
シニア向け分譲マンションは、民間事業者が販売・運営し、高齢者が暮らしやすいようにバリアフリー設備を施した分譲住宅です。全国でまだ70数棟と、数は多くありません。また、一般的に豪華な造りになっていて、さらに付帯サービスが充実していることから、購入金額はかなり高めです。ただし、分譲形式なので資産となるため、売却や賃貸、相続もでき、リフォームも可能というのが、その他の高齢者向け住まいとの最大の違いと言えます。
入居の条件は、基本的に年齢制限はないものの、おもに自立から要支援の高齢者が対象となり、元気なうちから入居できます。また、安否確認や緊急時対応といったサービスのほか、食事の提供や家事代行サービスなどがオプションで用意されているところが多いようです。
さらに、プールやジム、カラオケ室や図書館などの設備が併設されていたり、サークル活動などが盛んだったりと、レクリエーションがかなり充実しており、シニアライフを存分に楽しめるというのも特長です。
ただし、介護サービスは原則として外部事業者と契約の上、訪問介護などを利用する必要があるため、要介護度が重くなった場合に退去せざるを得ないこともあります。
「シニア向け分譲マンション」にかかる費用の目安
シニア向け分譲マンションに入居する場合、購入費用は数千万〜数億円となります。また、月額費用は一般の分譲マンションと同様で、管理費や修繕積立金、食費や光熱水道費、消耗品代や医療費などで10〜30万円程度かかります。なお、見守りや緊急時の対応、家事やフロントサービスなど様々な付帯サービスがあることから、管理費が高めに設定されている施設が多いようです。
そのほかに、介護が必要になった場合は、介護保険の自己負担金も加算されます。そのため、要介護度が重くなり、介護保険の範囲を超えた介護サービスを利用しなくてはならず、介護費用が高額となってしまうこともあります。