そして、そのまま脳内はお花畑になってしまったよう。父への嫌悪感はどこへやら……。
すべて認知症のせいだとわかっていても、あーちゃんがまだ父に期待しているのを感じると、なんだか複雑な気持ちになってしまいます。
認知症の病院へ行く日。待ち合わせ場所に現れたあーちゃんは、ウィッグを着けていました。それは初めて見るもの……。一体どうしたのかあーちゃんに確認すると、『ウィッグを着けないと老けて見えるのが嫌だから買わせて』と言って、父が買ってくれたと言います。ちなみに金額は27万円! そんな高額なものを父がプレゼントするとは思えませんが、あーちゃんの部屋からそれ以上のお金を手に入れたと考えれば話は別……。正直、ウィッグを買うなら生活費を渡してほしいと思ってしまいます。
しかし、想像以上に厄介だったのは、あーちゃんが父の行動にまったく疑念を持たず、素直に喜んでいること。認知症になっても気持ちは最後まで残ると言われているようですが、あーちゃんを見ていると父への恐怖や嫌悪感とともに、父の改心を望む気持ちも残っていることがわかります。
私たち姉妹が父と衝突しているときは、すごく頼ってくれたり感謝してくれているあーちゃんですが、なんの警戒心も持たずに父と出掛けて、父の行動を素直に受け止めている姿を見ると、すごくやり切れない気持ちになります……。
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とにかくお金に執着する父の姿を見ていると、ウィッグをプレゼントするとは思えないですよね……。でも、素直に喜んでいるあーちゃんには、何を言っても受け入れられなさそうです。すべて認知症のせいだと頭ではわかりつつも、やはり自分たちがしてきたことを否定されたような気がして、ワフウフさん姉妹は複雑な気持ちになってしまうのも仕方のないことだと思います。
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