「笑った…!」母の記憶がよみがえった瞬間、つらく厳しい介護生活で見えた希望の光【体験談】

「笑った…!」母の記憶がよみがえった瞬間、つらく厳しい介護生活で見えた希望の光【体験談】
介護生活で希望の光が見えたイメージ

私の母は年齢を重ねるにつれて、少しずつ体調が悪くなっていきました。最初は軽度の認知症のような症状が見られ、物忘れやちょっとした混乱が日常生活に影響を及ぼすようになりました。

★関連記事:「誰にも頼りたくない!」最後まで強気だった母の介護で感じた子どもの葛藤【体験談】

家族だけの介護には限界が

私や兄弟で交代しながら母の様子を見に行っていたものの、次第にその対応では追いつかなくなり、きちんとした介護の体制が必要になってきました。

そんなある日、母が自宅で転倒し、骨折をしてしまいました。この出来事がきっかけとなり、在宅での介護を本格的に始めることに。訪問介護サービスを利用し、専門のスタッフに来てもらうことにしました。プロの手を借りることで、私たち家族も少し気持ちに余裕を持って母のケアに向き合うことができました。

つらいことも家族で分け合う

けれども、介護の毎日は決して穏やかではありませんでした。母は日によって気分が不安定になったり、突然、昔の話をし始めたりすることがありました。そんな姿を見ていると、胸が締めつけられる思いになることも。

介護に疲れを感じる日も多く、気持ちが落ち込むこともありました。そうしたときは兄弟と話し合い、お互いに気持ちを共有しながら支え合って乗り越えました。

母の笑顔が救いに

母と過ごす時間の中で、特に私の心の支えとなったのは、一緒に思い出をたどることでした。母の好きだった料理を一緒に作ってみたり、昔のアルバムを開いて懐かしい写真を眺めたり……。そうした何気ない時間の中で、ふと母の笑顔を見ることができると、それだけで救われるような気持ちになりました。

親の介護には、想像以上に多くの苦労や葛藤がつきまといます。それでも、母との時間を大切にすることで、家族としての絆が深まっていくのを感じました。日々の中で、感謝の気持ちや思いやりを忘れずにいることの大切さを実感し、介護を通じて多くの学びを得られたように思います。

まとめ

訪問介護に関わってくださった方々との出会いも、私にとって大きな支えとなりました。介護は決してひとりきりで抱え込むものではなく、家族や周囲の協力を得ながら進んでいくものだと、改めて感じる日々でした。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:山中太一/40代男性・会社員

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)

★関連記事:…はい!?作り話をし続ける母。否定してはダメだとわかっていても #母の認知症介護日記 228

★関連記事:「もう長くない…」医師の言葉に涙。余命宣告された母と過ごした最後の日々【体験談】

★介護の話をまとめて読む

マンガ・体験談の最新記事