「動けない!助けて…」線路に落ちた車椅子のタイヤ…命の危機で見た現実とは【体験談】

「動けない!助けて…」線路に落ちた車椅子のタイヤ…命の危機で見た現実とは【体験談】
「動けない!助けて…」線路に落ちた車椅子のタイヤ…命の危機で見た現実とは【体験談】

あの日のことを思い出すたび、今でも背筋が凍ります。私は車椅子を使って生活していますが、少しでも自立したいという思いから、ひとりで電車旅行に挑戦しました。そのとき、思いがけない出来事に遭遇したのです。

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線路に落ちた車椅子のタイヤ

ある日、旅行の途中で電車を乗り換えるため、ホームの反対側へ向かおうとしました。地方の小さな駅で、エレベーターやスロープは見当たりません。

駅員さんの姿もなく、「少しの距離なら大丈夫」と思い、線路を横切って反対ホームへ渡ろうとしたその瞬間、車椅子の片側のタイヤが線路と線路の間に落ちてしまいました。

体が傾き、動こうにもタイヤは完全に挟まって抜けません。焦ってもどうにもならず、時間だけが過ぎていきました。

迫る電車と救出劇

そのとき、遠くから電車の音が聞こえてきました。視界の先には、時間通りに入ってくる電車のライト。

声を出すこともできず、ただ立ちすくんでいると、近くにいた駅員さんや通行人の方が駆け寄ってきて、力を合わせて車椅子を引き上げてくれました。

車椅子は壊れてしまいましたが、幸い、私は大きなけがもなく助かりました。電車がホームに入るほんの数秒前の出来事でした。

駅の構造に対する疑問

助けてもらった後、誰もがそれぞれの方向へ散っていき、まるで何事もなかったかのように、駅には再び日常の空気が戻りました。

けれど私は、心の中で強い疑問を抱きました。なぜ線路を越えなければ反対ホームに行けない構造なのか。もし最初からエレベーターやスロープが整備されていたら、こんな危険なことは起きなかったはずです。

まとめ

今回の出来事で、私は改めて「駅の構造が命に関わることもある」と実感しました。お金や時間がかかることは理解していますが、誰もが安心して移動できるような環境づくりを、どうか1日も早く進めてほしい――。あのとき、命を救ってくれた人たちへの感謝とともに、そう願わずにはいられません。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:武田満次郎/60代男性・無職
イラスト/おんたま

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)

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