
「年上だから」「ベテランだから」と言われるたびに、胸の中に小さな違和感が積もっていきました。職場での頼まれごとは増える一方。ある日、ついにその違和感が言葉になった瞬間のことを、今でもはっきり覚えています。
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部下のミスを「あなたがフォローして」と言われて
その日、若い部下が仕事でミスをしました。上司から「あなたがフォローしておいて」と軽く言われたとき、心の中で何かが引っかかりました。
たしかに私は職場で年上ですが、同じチームの一員であり、役職も変わりません。なぜ“年齢”を理由に雑務や尻拭いのような役割を当然のように引き受けなければならないのか――。静かな違和感が、次第に強くなっていきました。
勇気を出して伝えたひと言
私は落ち着いて上司に伝えました。「私も自分の業務で動いていますし、それは本来、マネジメントの役割だと思いますよ」。声を荒げたわけではありません。淡々と、けれどはっきりと。
その瞬間、上司は一瞬きょとんとした顔をしましたが、やがて「たしかにそうかもしれない」と小さくうなずきました。その反応を見て、胸の中に少しだけ風が通った気がしました。
小さなひと言が職場を変えた
その出来事をきっかけに、職場では少しずつ役割分担の見直しがおこなわれました。私に頼まれる業務も、年齢ではなくスキルや担当内容に応じたものに変わっていったのです。
以前のような「年上だから」「経験があるでしょ」という押しつけも減り、今では同僚たちからも「相談に乗ってください」と信頼されて頼まれることが増えました。
まとめ
この経験を通じて、年齢や立場に甘えず、自分の役割をきちんと伝えることの大切さを実感しました。相手が上司であっても、敬意を持って意見を伝えることで状況は変えられる。長年の経験で培った冷静さや判断力こそが、自分の強みなのだと気付きました。今では、押しつけではなく「任せたい」と言われる存在になれたことに、静かな誇りを感じています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:砂川信子/50代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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