30代で直面した父の介護。仕事を続けるため母と協力し、最後を笑顔で見送った記録【体験談】│シニアカレンダー

高齢化社会の日本。私の父親も、介護が必要になった経験があります。ここでは、自分の父親が介護が必要になったきっかけや、介護の分担についてお話しします。

1. 人間はいつどうなるかわからない
2. 付きまとう「介護」の不安
3. 介護は分担するのが理想
4. まとめ

人間はいつどうなるかわからない

要介護度の高い高齢者を介護する場合、ほぼ付きっきりで介護することになります。若いころの自分は、自分の両親に介護が必要になったらどうしようという、漠然とした不安がありました。

ところが、自分が30代の中ごろに、当時71歳だった父が倒れたのです。足に血栓ができる病気で、倒れる前日まではすたすた歩いたり、自転車で遠出したりしていた父が、突然足を引きずり、杖を突く様子を見て、がくぜんとしたのを覚えています。

付きまとう「介護」の不安

その後、父は再三にわたり足の手術を受けました。そして数年後についに「要支援2」の判定を受けることになったのです。ついにそこまでになってしまったかと、落ち込みました。いずれは車椅子になる可能性もあり、どうなっていくのかと不安で眠れない日々も。

その当時は要支援2でしたが、いずれ要介護になれば自分も仕事を辞めて、付きっきりになるのではないかという不安に襲われました。

介護は分担するのが理想

ひとりで家族の介護をおこなうのは、精神的にも体力的にも相当な負担になると思い、私たちは父の介護を母親と2人で分担しておこなっていました。そのため、さほど負担になることもありませんでした。もしも母がひとりで介護していたら、かなり大変だったでしょう。さらにケアワーカーの協力もあり、大変助かりました。父はその後亡くなりましたが、父も自分たち家族も後悔することなく、見送ることができました。

介護は精神面や肉体面だけでなく、金銭面での負担もあります。父は要支援2のまま、車椅子を必要とすることはありませんでした。私の家庭は金銭的に余裕がなく、バリアフリー化されていない築50年以上の住宅です。もしも父が車椅子を必要としていたら、家での生活は難しかったと思います。