認知症状が出てきた一人暮らしのおばあさまが安心して暮らせるように、サービス付き高齢者向け住宅を探した愛知県在住のD.K.さんの体験談です。入居している限り続く支払いの大変さを教えてくれました。
入居している限り、ずっと続く毎月の支払い。どう工面するかは早い段階に検討すべき
【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>サービス付き高齢者向け住宅
<入居年齢>80代以上
<介護度>要介護1
<入居期間>2017年~
<居住地域>愛知県
<話を聞いたかた>孫
入居者との関係
遠方に住む祖母です。近くに別の親族もいたのですが、それぞれの事情から施設へ入居するという選択をしました。
医療的ケア・疾患、症状など
入居してから、自宅でひとりで生活していたころに比べ、軽度ではありますが認知症状が出てきています。一人で動き回ることは可能ですが、注意は必要な状態です。
入居を決めた時期と理由
生活していた住居が古く継続して住み続けることが困難になった為、対応を考えていた矢先に、祖父が逝去。祖母がひとりで生活するのは難しいと考えました。
わずかではありますが認知症状も出てきていましたので、安心して預けることができる場所を探すことになりました。
施設の探し方
親族それぞれが探しました。
インターネットで検索すれば、候補となる施設の絞り込みはできるのですが、実際に出かけての確認は、施設の近くに住む親戚にお願いしました。
今思えば役所に相談するという方法もあったかもしれませんが、直接施設を見ることで早急に入居先を決められたと思います。
入居の手続き、ステップ
まずは問い合わせをして空きがあるかどうかを確認しました。その際は、「現段階では空室はあるがいつ埋まってしまうかはわからない。また一度埋まってしまうと次に空きが出るまでどのくらい時間がかかるかもわからない」という説明を受けました。また祖母に説明がうまく伝わらず難儀したようです。最終的に古い家の建て替えという説明で納得したように思います。
入居して良かったこと
入居前は今よりも元気でしたが、時どき意識がはっきりせず、徘徊するのではと心配していました。しかし入居すれば、施設から外に出ることはまずありませんから、その点は良かったと思います。
安心して預けられるという点は大きな安心要素でした。
医療サービスもしっかりしていて、診察、治療が必要と判断されればしっかり対応してもらえる。入居した大きなメリットであったと思います。
入居して大変だったこと
やはり「お金」が大きな問題です。
確かにそれだけのサービスは提供されていますが、入居している限り、毎月の支払いがずっと続くことになりますので、「お金」の工面は大変です。
さらには、本人がよく理解できなくても、資産の処分をしなくてはならない場合もあります。対処する際には十分な注意が必要であると思います。
また、ホームを退去すると再び戻れる保証はありませんから、「退去」という選択肢は考えられません。
入居を検討しているかたへのアドバイス
入居する際には、自宅に戻る可能性について考えておく必要があると思います。毎月支払う費用をどう工面するのかを早い段階で決めておかないと、後から困ることになります。
費用を捻出するために資産を売却する場合はもう元に戻らないことを想定することになりますが、その前に介護が必要な状況がどのくらい改善できるのかもしっかりと考えておく必要があります。
後々トラブルにならないように、しっかりと先を見据えて準備しておくことが大切だと思います。