納得して施設に入ったはずのおじいさま。認知症が進むにつれて「無理やり入れられた」と発言するようになったというK.S.さんの体験談です。
無理して介護することで職を失うのは本末転倒。結果として面倒をみられなくなることも
【プロフィール】
<入居者>祖父
<施設種類>介護老人保健施設(老健)
<入居年齢>70代
<介護度>要介護2
<入居期間>2014年12月~2015年6月頃
<居住地域>愛媛県
<話を聞いたかた>孫
入居者との関係
祖父です。
医療的ケア・疾患、症状など
主な症状は、家族が認識できないだけではなく、生活するうえで必要なこともやり方を忘れているというものでした。
そのため、日常生活がままならない状態でした。
入居を決めた時期と理由
認知症の症状が現れるようになってからは、同居している叔父や、別居している子どもや孫が、協力して祖父を介護していました。
症状が進行するとともに必要となる介護は、いくら家族が協力するとはいえ、難しい状態になってしまいました。
最初は物忘れがひどい程度でしたが、だんだん日常生活に必要な理解力もなくなってしまい、家族だけではどうすることもできないと判断したので、施設へ入居することになりました。
施設の探し方
住んでいる場所とかなり近く、とても有名な施設だったので、最初から候補にあがっていました。
祖父の住んでいる場所は高齢者が多い地域であり、知り合いにも施設を利用している人がいたので、利用しての感想を聞いたところ、良い施設だと感じられたのが決め手です。
もともと住んでいる地域のなかでは名が知られている施設でしたので、周りの評判を基に本当にそこを選んでいいか判断しました。
入居の手続き、ステップ
まずは施設に電話で連絡を取り、見学を決めました。
祖父を連れて行ける距離だったので本人と家族で見学に行き、入居者やスタッフの雰囲気を見て、最終的には祖父自身がそこで生活できそうかどうかを判断しました。
その日のうちに入居を決定し、書類に記入、契約を行い、それから1週間もしないうちに入居しています。
入居して良かったこと
入居させて良かった点は、家族に負担がかからなくなったことです。
自分を含む孫はみんな学生で、祖父の様子を見られる時間は限られていたので、叔父や母が会社を休まなければならない日もありました。
しかし、長期間休むわけにもいかず困っていましたが、祖父が施設に入居したことで、大人は仕事、孫は勉強に集中できるようになりました。
特に同居の叔父は仕事を休まなければならないことで困っていたので、それがなくなった点が良かったと思います。
入居して大変だったこと
大変だと思った点は、祖父が家族を敵だと思うようになったことです。
最初は祖父も納得して施設に入ったはずが、次第に「無理やり入れられた」と発言するようになり、面会に来た家族を認識できると大声で騒ぐようになりました。
それをなだめることが大変でした。暴力や暴れたりすることはありませんでしたが、入居したことによって精神的に不安定な状態になり、騒ぐようになったのではないかと感じ、入居を決めたり勧めたりした自分たち家族も精神的にダメージを受けました。
入居を検討しているかたへのアドバイス
介護施設に入居させることで、本人が家族と離れて寂しい思いをする、暴言を吐くようになってしまうようなこともあるかもしれません。
かわいそうなことをしてしまった、ひどいことをしてしまったと思うかもしれませんが、家族で世話することが難しければ施設への入居を決めるべきだといえます。
無理をして家で世話をすることによって職を失ってしまえば、結局面倒を見ることもできなくなってしまいます。
訪問サービスもありますが、やはり24時間介護してもらえる介護施設は、家族にとって、とてもありがたい存在です。
家族での介護が難しいと感じているのであれば、いろいろ思うところはあるかもしれませんが、自分たちの限界を超える前に介護施設を利用するべきだと思います。
ただし、入居する人が安心して生活できるように、施設の下調べ、見学をしっかり行う、できるだけ面会に行くことは忘れてはいけないと思います。
※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
★老人保健施設(老健)について詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。