大きな持病はないけれど体力が衰えてきた要介護2のおとうさまの世話をするおかあさまの負担を考えて介護付き有料老人ホームへの入居を決めたという埼玉県のA.N.さん。ご自身も快適な老後を迎えられるように今から計画を立てているそうです。
自宅以外に住んだことない父。介護付き有料老人ホームへ入居を1年かけて説得
【プロフィール】
<入居者>父
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<入居年齢>80代以上
<介護度>要介護2
<入居期間>2018年1月〜
<居住地域>埼玉県
<話を聞いたかた>長女
入居者との関係
実の父です。
医療的ケア・疾患、症状など
持病はありませんが高血圧で糖尿病予備軍です。
入居を決めた時期と理由
父は82歳に入居しました。持病はありませんが、一度熱中症で倒れてから運動することも難しくなり、体の衰えが目立つようになりました。
私の両親は二人暮らしでしたから、父の身の回りの世話は母がやっていました。しかし80歳を超えた母の負担を考えて父の介護付き有料老人ホームへの入居を決めました。
父は自宅以外のところに住んだ経験はなく、余程のことがない限り遠出することもありませんでした。
なので知らない場所に行くことを拒否していましたが、家族が説得して入居してもらうことになりました。
施設の探し方
父の弟、私から見ると叔父がすでに介護付き有料老人ホームに入居していたので、空きがあれば同じところに入居してもらうつもりでいました。
父は人見知りするタイプの性格で、知らない人と仲良くなるまでに時間がかかります。一方叔父は営業職だったということもあり、コミュニケーション能力が高いので、父も叔父さんと一緒であれば交友関係を広げることができると考えました。3カ月ほど待ち、空きがあるという連絡が入り、入居できました。
入居の手続き、ステップ
まずは父を説得することから始まりました。
若いときの父はとにかく頑固で、他人の意見は一切聞き入れることはありませんでしたが、年齢を重ねて少しずつ家族の言うことを聞くようになりました。特に孫ができてからは素直に意見を聞くことが多くなったように思います。
介護付き有料老人ホームに入居してほしいと、1年くらい言い続けました。
最終的には納得してくれたので良かったです。その後は資料請求をして、荷物をまとめて入居しました。
入居して良かったこと
母の負担が少なくなり、父も意外と楽しそうにしているのが良かった点です。
母は父の食事の準備、入浴のサポート、寝るまでの準備など全てを行っていたのでかなり大変そうでした。父は昔の人間なので、男の方が偉いという意識が強いです。自分の妻にいろいろやってもらって当たり前という気持ちが強かったので、母の負担もかなり大きかったようです。加えて、母も自分で全てやらないと気が済まない性格なので、無理をすることも多かったですね。
入居して大変だったこと
母は意外と大丈夫ですが、父は夫婦一緒にいないと寂しそうなことがあります。女性は老後一人になっても心配ないと言われるのは本当ですね。
男性は老後にひとりになると、いろいろなことに消極的になっていきます。
母が会いに行くと父はとても嬉しそうな顔をして、泊まっていけば良いと母をすぐに帰そうとしません。いずれは一緒に介護付き有料老人ホームに入ってもらうつもりでいますが、別々に暮らすのはやはり寂しいようです。
子どもとしても父の寂しそうな表情を見るのはつらいです。
入居を検討しているかたへのアドバイス
今は健康で長生きできる人が多いですが、なるべく早い段階で老後のこと、介護付き有料老人ホームを含めて、自力で生活できなくなったときのことを考えるのが良いと思います。
今はサービス付き高齢者向け住宅なども増えているので、遠い未来のことだと思っていても情報収集はしておくことをお勧めします。
私たち夫婦は50代ですが、快適な老後を迎えることができるように今から計画を立てています。準備は早いほうが良いと思います。
※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
★有料老人ホームについて詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。