ネットで話題の『介護脱毛』って?【介護1年生の編集者が調べてみたVol11〜】

ネットで話題の『介護脱毛』って?【介護1年生の編集者が調べてみたVol11〜】
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介護施設や自宅での介護、介護について調べたり、介護を考えるきっかけになったことなどの体験談、マンガ記事をお届けします。

ネットで話題の『介護脱毛』って?

介護についてまだまだ知らないことがいっぱいの介護カレンダー編集部員の私。もっともっと「介護」や「高齢者施設」について勉強して、わかりやすい情報をお届けしようと、ただいま、勉強中です。

今回は高齢者施設からはちょっと話が逸れてしまうのですが……。
先日、友人から聞いた「介護脱毛」。SNSでバズっているというのです。
早速ネットで検索してみると、ブログに「介護脱毛」をしていると書いていたり、YouTubeチャンネルで「介護脱毛」の施術現場を流していたりする芸能人も見つけました。

介護? 脱毛? 頭の中はクエスチョンマークでいっぱい。
調べてみることにしました。

Q.「介護脱毛」ってなんだろう?

「介護」と「脱毛」。
一見、関係なさそうな二つが一つになっています。

「介護脱毛」とは、将来、自分が介護される立場になったときのことを考えて、あらかじめアンダーヘア、VIO(Vはビキニライン、Iは性器周辺、Oは肛門周辺)を脱毛しておくことをいうのだそうです。

ではなぜ介護される立場になると「脱毛」が必要なのでしょうか?

Q.なぜ「介護脱毛」が必要?

アンダーヘアの脱毛というと若い女性が水着を着る際に行うもの、私も含めて多くのかたはそうイメージされると思います。

しかし「介護脱毛」は、あくまでも高齢者、「介護」が前提の、実用的な「脱毛」です。
特に、高齢者になって要介護度が進んでいくと、一人で排泄するのが難しくなってオムツを使うようになったり、拭き取りがうまくできなくなったりします。その結果、排泄後の便や尿がアンダーヘアに付着し、清潔な状態が保てなくなるのだそうです。
場合によっては、かぶれかゆみ、匂い、ひどくなれば感染症になる可能性も少なくありません。

つまりもしアンダーヘアがなければ、かぶれや匂い、感染症になる可能性は低くなりますし、介助する家族やヘルパー、施設職員の負荷もグンと抑えられることになりますから、「介護脱毛」はまさに一石二鳥というわけです。

そういえば、親の介護をしている私の友人も、オムツ替えが大変だと言っていましたっけ。

Q.どんな人が「介護脱毛」しているの?

先に述べた芸能人もそうですが、「介護脱毛」は、親の介護を経験したことがきっかけになる人が多いようです。近くで目にした親の排泄の様子を将来の自分に重ねているのでしょうか?

まだ30代になったばかりの私には、母の介護をすることも、自分がオムツをする姿も、まして介護される姿は全く想像できませんが、祖母の介護をしている母は、「介護脱毛、してみようかしら?だってあなたに迷惑かけたくないじゃない?」と笑っていました。

介護されることが前提となると、女性だけでなく、男性にも「介護脱毛」をする人が増えていきそうですね。

しかし、医療脱毛で使うレーザーは黒い色にしか反応しないといわれていますから、その箇所に白髪が多いと脱毛の効果は期待できなそうですね。となると、介護が必要な年齢になってからでは「介護脱毛」は遅すぎるということになります。

トラブルに注意‼︎


医療技術の発達や医療法の改正により医療機関のウェブサイトに広告規制が導入され、虚偽広告や誇大広告等が禁止されるなど、広告規制が課せられたこともあって、医療脱毛に関する相談件数は減少しているものの、国民生活センターや全国の消費生活センターには一定数の相談が寄せられているといいます。

今後、「医療脱毛」を希望するかたは、施術を受けるのが医療機関である場合も、施術のリスクや料金等について、事前に医師や看護師から十分な説明を受け、理解・納得することが重要です。

参照:
なくならない脱毛施術による危害
美容医療サービスの消費者トラブル サービスを受ける前に確認したいポイント 政府広報オンライン

1)「介護脱毛」とは、将来、自分が介護される立場になったときのことを考えて、あらかじめアンダーヘアを脱毛しておくこと
2)「介護脱毛」は、あくまでも高齢者、「介護」が前提の、実用的な「脱毛」
3)「介護脱毛」は、親の介護経験がきっかけとなることが多い
4)施術のリスクや料金等について、事前に医師や看護師から十分な説明を受け、理解・納得することが重要

まとめ

「介護脱毛」は、将来介護される側になったときに、介護をする側、される側のどちらにもメリットがあることはわかりました。

とはいえ、施術を受けるタイミングや料金など、超えなくてはいけないハードルは少なからずありそうです。

私にはまだ実感は湧きませんが、「介護」の新しい形としてこれから需要が増えていくのではないかと思いました。

まだまだ知らないことがいっぱいの私です。

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