高齢者施設は表面上の評判やカタログスペックでは選ばない【介護施設探しの体験談】

高齢者施設は表面上の評判やカタログスペックでは選ばない【介護施設探しの体験談】

高齢者向け施設は、表面上の評判やカタログスペックでは選ばないこと。また、本人だけでなく、家族や親族の負担が軽減できることも重要だと、要介護2の伯母さまがサービス付き高齢者向け住宅へ入居したU.Y.さんは話します。

高齢者施設は表面上の評判やカタログスペックでは選ばない

【体験者プロフィール】
<入居者>伯母
<施設種類>サービス付き高齢者向け住宅
<居住地域>宮崎県
<入居年齢>70代
<介護度>要介護2
<入居期間>2012年8月〜2015年11月
<話を聞いたかた>甥

※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

入居者との関係

伯母です。

入居を決めた時期と理由


70代まで元気に家事や畑仕事をしたりしていたのですが、右足を骨折してから筋力が低下、足腰が悪くなって、歩行がおぼつかないところがありましたが、歩行や食事の補助などのサポートが受けられれば、ある程度の自立は可能な状態でした。

認知が入り始めて家族の介護が困難になる前の元気なうちに、という伯母の希望で入居しました。

また、介護保険を利用してのサービスが利用できるので、家族や遠方の親族も安心できました。

施設の探し方

家族や親戚がインターネットで調べ、かかりつけ病院の先生や看護師さんなどの評判を参考にし、時間をかけて調べました。

当時は全国的に介護施設や特別老人ホーム内での事故が多発していたときで、表面上の評判ではなく、介護士さんらの離職状況などのうわさがないか等を、利用したことのある方や施設を良く知っているソーシャルワーカーやケアマネージャーによる老人介護に関するワークショップに出かけていろいろなことを尋ねました。

入居の手続き

入居する前に、そもそも入居枠があるかどうかを調べておきました。

そのうえで、施設への電話やメールで問い合わせると、施設側の地域連携担当者が介護の相談にのってくれ、問い合わせたサポート状況について回答してくれました。

見学は、施設の担当者から問い合わせへの回答後に、必要に応じてケアマネージャーを紹介、ケアプランの見積り後に見学する形でした。

その後、担当者が自宅等(自宅以外でも可能)を訪問して、利用者本人や家族・親族面談を実施し利用の案内やサービス内容の説明をしてくれます。

入居を納得した後、契約を締結、必要に応じて、介護利用などオプションサービスの契約も取り交わしました。

入居して良かったこと

施設は清潔感があり広々としています。

年寄りの独居で心配もありましたが、部屋のスペースは十分にくつろげられたのではないかと思います。

費用の負担はありますが、田舎でひとり暮らしをさせておくよりは防犯面などを考えても安心を得られることの対価であると思います。

食事については毎日変化があり、同じようなものはあまり出ていなかったようです。食べることが唯一の楽しみであったので担当者とも気が合い、それなりの終活ができたと思います。

入居して大変だったこと

入居前は施設の情報があまりなかったので、かなり心配でした。

本人の希望もあって交通の便の良いところを選びました。家族や親族の理解を得るのに少し時間はかかりましたが、最終的には同意を得られました。

特に遠方に住む年配の親族からは、施設に預けることに対してなかなか同意を得られず苦労しました。

お盆や法事など帰省の際に、遠方の親戚から理解を得られるよう、施設の特徴や雰囲気をなるべく伝えるようにしておいた方がよいと思いました。

入居を検討しているかたへのアドバイス

表面上の評判やカタログスペックで施設を選ばないことです。

施設へ入居することは、負担の大きい本人の満足度が一番ですが、その周辺の家族・親族の負担軽減も考慮しなければなりません。

どのようなサービスが受けられるのか、施設のスタッフや雰囲気などはどうなのかも十分に調べ、運営管理がしっかりしているところを選ぶことが重要です。

また入居させる前には遠方の親族へ十分な理解と同意を取り付けておくことで、亡くなった後のトラブルの回避につながると思います。


<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用

<目安>編集部調べ
●入居時
 ■敷金概算:約14万4,000円から約16万2,000円
●月額
 ■家賃概算額:約4万8,000円から約5万4,000円
 ■共益費概算額:約1万500円
その他、状況把握・生活相談、入浴等の介護、調理等の家事、食事の提供などのサービスを利用した場合は別途費用がかかります。

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