老人ホーム入居により自分でできることをやる機会が減り、認知症状が進んでしまった【介護施設探しの体験談】

老人ホーム入居により自分でできることをやる機会が減り、認知症状が進んでしまった【介護施設探しの体験談】

おばあさまが亡くなって一人になったR.U.さんのおじいさま。身の回りの世話をするヘルパーと折り合いが悪く、長く続かなかったため、老人ホームへの入居の検討を始めました。自宅から比較的近い場所にある高級老人ホームに入居したことで、精神的な安定が見られる一方、自分の力でできることはやってみようという意識が弱まり認知症状が進んでしまったそうです。

老人ホーム入居により自分でできることをやる機会が減り、認知症状が進んでしまった

【体験者プロフィール】
<入居者>祖父
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<居住地域>東京都
<入居年齢>80代以上
<介護度>要支援2
<入居期間>2017年4月〜
<話を聞いたかた>孫

※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

入居者との関係

祖父です。

入居を決めた時期と理由

祖母が亡くなったことが一番のきっかけです。

それまでは祖母が食事や家事などを担っていましたが、祖母がいなくなったことで、当初はヘルパーさんに自宅に来て身の回りの世話などのお手伝いをしていただいていたのですが、ヘルパーさんとの折り合いが悪く、契約解消ということが何回か繰り返されました。

また話し相手がおらずに寂しそうにしていたことから、いっそのことホームに入居したほうが良いという結論になりました。

施設の探し方

主にインターネットを利用して施設を探しました。

住み慣れた自宅からできるだけ遠くないホームへの入居を希望していたため、条件に当てはまる施設を探しました。

大手グループの施設ということで絶対的な安心感がありましたし、保有していた自宅からほど近い場所にホームがあったことも入居するうえでの大きな決め手となりました。

毎月の費用も無理のない範囲で支払えることも大きな要因となりました。

入居の手続き

該当ホームの公式サイトから資料請求を行った後、見学の申し込みを行いました。

見学の際には専任の担当者がついて施設の概要や周辺の環境などについて丁寧に説明をしてくれましたし、質問にも真摯に対応してもらえました。

その後、入居の申し込みを行い審査を通過した後、体験入居を行いました。体験入居をしたところ、本人も満足したようで正式に入居することが決まり、そこで初めて本契約書にサインをし、手続きを完了しました。

入居して良かったこと

高級ホームということもあって施設内は非常にきれいでしたし、スタッフの方々も親切で丁寧な対応をしてくださっていました。

特に食事に関してはこだわりがある施設で、自宅で一人で生活をしていたときには高齢者向けの宅配弁当を注文していて、弁当の味の悪さに度々悪態をついていたのですが、入居してからは食事に関して悪態をつくようなことはなくなりました。

また話し相手ができたことで、精神的に落ち着きが見られました。

入居して大変だったこと

毎月の支払いがやや高額だったことと、施設ではみんなが優しくしてくれるので、親族に対しても同じように優しくすることを求める傾向が以前よりも強くなりました。

入居する前と比較してわがままぶりが目立つようになりましたし、自分の力でできることはやってみようという意識が弱まったように感じました。

自分の力でできることをやる機会が少なくなるため、幼児回帰が進みますし、一人暮らしのときと比べて痴呆が進んだように感じます。

入居を検討しているかたへのアドバイス

家族はもちろんのこと、入居する本人が納得できるような介護施設を見つけることが重要だと思います。

どのような施設でも体験入居がありますが、体験入居の際に本人が入居することを強く拒絶するようであれば、無理強いはしないことが肝心です。

また入居をしてしまうと、入居前と比較して痴呆などが加速しやすいと感じました。一度入居してしまうと痴呆などは回復する可能性はほとんどなく、むしろ進行することを念頭に置くべきです。

<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用

<目安>
●入居一時金  3,290万円(シングルルーム利用、入居時年齢80〜84歳)
●月額利用料(管理費、食費、上乗せ介護費) 336,800円
・別途、個人に関わる費用(介護保険自己負担分、医療費、日用品購入費など)が必要となります。
※編集部調べ(該当ホームWebサイトにて確認)


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