お母さまと死別してから、話し相手もなくほとんどの時間をひとりで過ごしていたというS.Y.さんのお父様。出張が多くお父様の面倒を見ることが難しくなったことをきっかけに高齢者向け施設を探し始めたそうです。入居費を稼ぐことはとても大変だけれど、たったひとりのお父様のためにサービスの悪い施設に入居させたくなかったと話します。
決め手は入居金0円とサービスの良さ。そして父が馴染める場所であること。
【体験者プロフィール】
<入居者>父
<施設種類>(24時間看護)介護付き有料老人ホーム
<居住地域>埼玉県
<入居年齢>60代
<介護度>自立
<入居期間>2019年4月〜
<話を聞いたかた>長女
※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
入居者との関係
同居の父です。
入居を決めた時期と理由
私自身が仕事で忙しくなり、父の面倒をなかなか見ることができなくなってしまったことがきっかけでした。
父には特に重病となるような病気はありませんが、家事などが全くできないため、ずっと家で一人にさせておくのは非常に心配だと判断し、本人にも承諾を得てから入居を決断したという流れになります。
また、母親を亡くしてから一人ぼっちで生活することが格段に増え、話し相手がいない状態が続くと精神的にも良くないと判断したことが決め手となりました。
施設の探し方
同年代の方が多く入居していることや、できるだけ自宅から近くに有料老人ホームはないかと考えていました。
何軒か下見に行き探し回った結果、父の性格的に最も馴染めると確信が持てたところを選択しました。実際に入居させてみても、やはり当たりだったのでとても満足しています。
また、入居金が一切かからなかったことと、サービスの良さなどが相まってすごく良い所を見つけられたのではないかと思っています。
入居の手続き
初めて、老人ホームに入居するかの検討を開始したのは今から約3年前です。
きっかけは父親が寂しい表情をすることが多くなってきたからです。
唯一の話し相手であった私が仕事の関係で出張することが多くなり、家に一人でいさせることが増え、寂しい思いをさせていたかもしれません。
このままでは父がどんどん老けていき、健康にも良くないと判断し、サイトなどでいろいろと対処法を探していたところ、同じような経験をしている方の入居話を目にして決断したという流れです。
入居して良かったこと
母が亡くなってから、ずっと話し相手がいなくて寂しい表情ばかりしていた父親でしたが、入居してからは同じ趣味を持つ友達ができたらしく、毎日楽しく過ごせるようになったと喜んでいました。
また、選んだ老人ホームはすごく親切なスタッフばかりだったので、嫌な思いをすることなく自由気ままに過ごせると嬉しそうにしているので本当に良かったと実感しています。
24時間365日しっかりと看護体制を敷いてくれている点もすごくありがたいので、この決断は間違っていなかったと声を大にしたいです。
入居して大変だったこと
私一人で生活費の全てを賄っているので、入居費を稼ぐことに関してはすごく大変だと思うことがあります。
できるだけ安い老人ホームを探そうとも思いましたが、あまりにも安いとサービスが悪くて評判もいまいちだったので、多少金銭面で困るようなことになっても今のところに入居させることができたことは良かったと思っています。
また、これまでと違った生活に父親が馴染めずに苦労するのではないかと心配になった時期もありましたが、しばらくするとすごく楽しそうにしていたので本当に良かったです。
入居を検討しているかたへのアドバイス
金銭的に余裕がないと、質の高い有料老人ホームに入居させることが難しいかもしれませんが、たった一人の大切な親を入居させる決断をする場合、お金をケチってしまうことだけは避けた方が良いと思います。
生活の全てを過ごす場所になるので、住み心地や相性の良さ、周囲の人たちがどんな人物であるのかなどは事前にしっかりと把握しておきましょう。
それと、自宅からできるだけ近いところを探すようにするとすごく安心できるのでおすすめです。
<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用
<目安>
●敷金 176,000円
●月額費用 1人 212,100円~214,100円(月額)
・賃料、管理費、食費(1日3食、30日分)
※介護保険料自己負担額、医療費、日用品費、嗜好品購入費、理美容費、
新聞代、おむつ代、介護用品等は別途