令和元年12月19日、政府は全世代型社会保障検討会議の中間報告において、一定所得以上の75歳以上の後期高齢者の医療費の窓口負担割合を2割に引き上げることを明らかにしました。現在の負担割合は、かかった医療費の1割が原則(現役並み所得者がある世帯は3割)ですが、今回の改革によって、年金収入などが一定以上あれば、2割負担となります。
政府は、団塊の世代が75歳以上の高齢者入りする2022年度初めまでの実施をめざして、高齢者の生活にかかる影響を見極めると共に、具体的な施行時期や2割負担となるかたの具体的な所得基準などの検討を開始します。なお、最終報告を取りまとめたうえで、社会保障審議会の審議を経て、来夏までには成案を得て、必要な法制上の措置が講じられることとなります。
介護保険における利用者負担割合もすでに、原則1割から所得に応じて2割、3割へと引き上げられていることから、今回の医療費の窓口負担割合増は、介護付き有料老人ホームなどの高齢者施設入居に少なからず影響を与えることが予測できます。