気になる!? 介護労働者の現状について

厚生労働省の資料によると、介護職員の数は介護保険法の施行以来、要介護(要支援)認定者数およびサービス量の増加に伴い、平成28年度(2016年度)までの16年間で54.9万人から183.3万人と、3倍以上に増加しています。介護職員の就業形態は、非正規職員の割合が非常に高く、介護職員(施設等)では39%、訪問介護員にいたっては69.7%と、2/3以上が非正規職員となっています。

年齢構成をみると、介護職員(施設等)は30~49歳、訪問介護員は40~59歳の割合が比較的高く、さらに60歳以上が4割近くを占めています。男女別では、介護職員は女性の比率が高く、いずれの職種でも40歳以上の割合が過半数を占めています(男性介護職員の場合は40歳未満が主流)。

また、介護職員の平均賃金の水準は、ホームヘルパーが220,400円、福祉施設介護員が219,900円と、産業全体の平均額(304,300円)と比べて、まだまだ低い傾向にあります。そのため、労働条件等の悩み・不安・不満等のアンケートでも、「仕事内容の割に賃金が低い」と回答する職員が4割近くいました。

介護職員の採用率と離職率は、低下傾向にあるものの、産業全体と比べるとやや高い水準となっていて、離職者の約65%が勤務年数3年未満となっており、その半数以上が1年未満の勤務者ということです。

現在でも介護職員の人手不足が問題となっていますが、段階の世代の多くが後期高齢者となる2025年には、237~249万人の介護職員が必要と推計されています。そのため、今後の介護職員の人材確保は、ますます大きな課題となっていくと言えるでしょう。

参照:厚生労働省「介護労働の現状」

ニュースの最新記事