勤め先の早期退職制度を利用して、ひと足早く定年退職した私。これからはのんびりと生活できると思ったのですが、自分の性格のせいかうまくいきませんでした。そこで生活をどのように変えたのか、私なりの工夫を紹介します。
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のんびり生活は合わなかった
定年退職すれば労働時間がすべて自由になるので、毎日が日曜日のようなものです。あくせくせずに読書したり昼寝したりして過ごそうと思っていましたが、1カ月もしないうちに時間を持て余すようになってしまいました。
ある意味、暇な時間が増えるのはぜいたくなことですが、何となくテレビを見て1日が終わるような状況です。そんなことをしているうちに、かかりつけの医師から運動不足を指摘されました。体を動かしていないことは実感できていたので、ウォーキングを日課にすることに。
若いころから運動の習慣がなかったので、最初はウォーキングも少し面倒でしたが意外と楽しくなっていきました。30分くらい歩いてショッピングモールに行き、そこで本屋などに寄って帰るのが基本コース。季節の変化がわかったり、新しいお店がオープンすることを知ったりするのはちょっとした発見でした。歩ける距離がだんだん長くなってくることがわかるので、ウォーキングは私に合っていたと感じました。
1日中、家にいることに違和感が…
ウォーキングが習慣として定着すると、1日中家にいることに軽い違和感を覚えるようになりました。家族との仲は問題ありませんが、体を動かさないと何となく気分が悪いような状態です。
そこで、せっかく外出するならウォーキングだけではなく、ちょっとしたアルバイトができないかと考えました。退職した勤め先で契約社員として再雇用してもらう方法もありましたが、朝晩の通勤電車が嫌だったので自宅近くで探しました。そこで見つけたのがスーパーマーケットの仕事です。
短時間のアルバイトにも挑戦
採用された仕事はいわゆる雑用で、商品を売り場に出したりカートを駐車場から店頭入り口に戻したりする担当です。そうした仕事をしている中高年はこれまでにも目にしていましたが、やってみると意外と大変だとわかりました。
お客さんから質問を受けて仕事が思うように進まないこともありますし、連結したカートは見た目以上に重いもの。それでも、勤務するのは週に2回程度で1回あたり数時間だけなので、ひどく疲れるわけではありません。体を動かせて、少額とはいえ給料が入るのはうれしい刺激でした。
まとめ
80歳や90歳になっても畑仕事をやめない人の話を見聞きしていました。どうしてそんな年になってものんびり過ごさないのかと疑問でしたが、今はその気持ちがわかる気がします。ある程度は体を動かすことや、役割を持つことが大切だと気付いたのです。今後も無理のない範囲で続けるつもりです。
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文/森はじめ