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ただ、時間がたつにつれて、あーちゃんは私たちを信用していると言ってくれて、ひと安心。
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姉は、そんなあーちゃんの様子を見て「かわいそう」だと言っていましたが……。
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私は、ここまであーちゃんのために動いている私たちを疑うなんて……と失望してしまいました。
糖尿病のインスリン注射に付き添い、地域包括支援センターへ相談に行き、お昼を食べ……と、忙しい1日。一緒にいる間、あーちゃんにはずっと父が預金を狙っていることや財布から現金を抜いていることを言い聞かせました。その結果、別れるころには父に怒りの感情が芽生えるくらいにはなっていたので、もう一緒に出かけないほうがいいと念押ししました。
しかし……。翌日、あーちゃんは父に誘われるがまま、ダンスサークルへとお出かけ。そして、そこで父から私たち姉妹があーちゃんのお金を狙っていると言い聞かされ、信用してはいけない、通帳を返してもらえと指示されたようです……。お金を狙ってるのも、信用できないのも、通帳が欲しいのも、全部あなたのほうでは……? と言いたくなります。
姉が根気強く話してくれたおかげで、娘たちを100%信じるという気持ちに変わったからよかったものの、父に相当しつこく吹き込まれて疑心暗鬼になったみたいです。姉はそんなあーちゃんを見て「かわいそうに……」と言っていましたが、私は正直ここまでしている娘たちを疑う!? と失望してしまいました……。
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認知症のせいだとわかっていても、何度同じことを言っても通じないのはストレスですよね。でも、同じようにまったく逆のことを夫と娘たちから言われ続けるあーちゃんも、相当なストレスを抱えているかもしれません。物事を忘れてしまうだけならまだしも、感情を忘れてしまうというのは、なかなか難しい問題ですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。