滋賀県在住のY.H.さん。軽度とはいえ、認知症のおばあさまの介護の負担が増加したことによりご両親の負担が増加。お二人の健康を守るために、家族で話し合って施設への入居を決めたと話します。
見学や体験入居で感じた施設の雰囲気や入居者・スタッフの様子から家族を任せられるかどうかを判断する
【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>ケアハウス(軽費老人ホーム)
<入居年齢> 80代
<介護度>自立
<入居期間>2016年11月から2018年8月
<居住地域>滋賀県
<話を聞いたかた>孫
入居者との関係
父方の祖母です。
医療的ケア・疾患、症状など
軽度でしたが認知症が進み、家族の負担が大きくなっていました。
入居を決めた時期と理由
両親がずっと交代で祖母の面倒を見ていたのですが、父と母の負担が増加、ストレスを感じたり、しばしば風邪をひいたりするなど増えてきました。二人の体調を考えてどうすることが最善なのかを家族で考え抜いて、施設にお願いすることにしました。また費用が安く済むところを偶然にも発見できたからです。
施設の探し方
インターネットで検索をして、自宅から近過ぎず遠過ぎず、費用が安く済むなどの条件に合った施設をいくつかピックアップし、それぞれ電話をかけて資料を送ってもらったり見学に行ったりしました。見学時の施設の雰囲気や入居者、スタッフの様子などは、祖母を安心してお願いできるかどうかの判断材料にしました。
入居の手続き、ステップ
まずは、資料請求をしたり、ホームページで施設の情報を集めたりなどして、施設を探しました。次に施設の見学、そして体験入居で大切な家族が健やかに過ごせるかどうかを確認します。そして本人、家族が気に入れば契約、さまざまな書類を記入し、いよいよ入居となります。このように入居までにやらなくてはならないことはいくつかありますが、どれも重要ですからじっくりと時間をかけることをお勧めします。
入居して良かったこと
介護の負担が減ったことにより、両親も体調が良くなり元気を取り戻してくれました。祖母が施設に入居するまでは休みの日もずっと介護でしたが、ゆっくり休めたり、一緒に買い物に出かけたり、外食をしたり、旅行へ行ったりする機会も増えました。両親との間に生まれていた溝が少しずつ埋まり、良好な関係を取り戻す事ができたように思います。祖母も両親に対して申し訳ない気持ちがあったそうです。施設に入った今は、とても元気に過ごしているようです。
入居して大変だったこと
施設は集団生活なので、施設内でお友達ができて楽しいと感じる反面、自分のタイミングで行動ができなかったり、やりたいことが自由にできなかったりというストレスが祖母にはあるようで、よく愚痴をこぼすそうです。祖母の精神的な面に対してのケアも必要だと考えているので、施設に預ける必要がないときは家での介護も続けているそうです。それでも以前よりずっとお互いのストレスは軽減されているようです。
入居を検討しているかたへのアドバイス
「介護疲れ」という言葉があるように、身内とはいえ介護する方にもストレスがたまります。互いに健やかに過ごすための手段として介護施設へ入居してもらうのは有効的です。その際には入居する家族の意見を尊重してあげるべきかと思います。そのうえで資料請求やインターネットでの情報収集をしたり、実際に施設へ足を運んでその雰囲気を見たり、体験入居をしたりと、できる限りの手段を尽くして、安心して介護してもらえるかどうかを確認すべきです。どうぞ大切な家族のために手間暇を惜しまないようにしてください。