
どうやら、姉が施設から連れ出して北海道物産展に行ったときも、試食に手を出していたようで……。食べ物がある場所は、鬼門です。
もともと甘いものが大好きだったあーちゃんですが、糖尿病の持病もあるので、ちゃんと自制をしていました。しかし、認知症の進行とともに我慢ができなくなり、私たちに隠れて食べることも。それが、次第に「甘いものが食べたいわね」と言ってお茶に誘ってくるようになり、甘いものにありつけるまで、しつこく言い続けるようになりました。
認知症の先生いわく、甘いものを欲しがることや強い眠気は、認知症でしばしば見られる症状とのこと。止めても甘いものを食べたがり、午前中から寝ているあーちゃんは、まさにある程度進行した認知症患者ということなのでしょう。施設の入居を控え、あいさつに伺うための菓子折りを買いに行ったときも、試食を食べたがって止めるのもひと苦労でした。
薬局やお店のカウンターにあるような「ご自由にどうぞ」と書かれている飴も見逃さず、私たちの目を盗んで食べてしまいます。その異常なまでの執着には戸惑ってしまいます……。姉が施設から連れ出して北海道物産展に行ったときも、試食に手を出しまくって大変だったらしく、もう食べ物がある場所は鬼門となっています。
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試食に心惹かれる気持ちはとても理解できますが、あーちゃんの場合は糖尿病を悪化させないためにもちゃんとコントロールしておきたいですよね。しっかり自制できていたころのあーちゃんを知っているからこそ、尋常じゃない執着心を見せるあーちゃんの姿には戸惑ってしまうのではないでしょうか。好きなものを食べてほしいとは思いますが、こればかりは心を鬼にして制止するしかないのがつらいですね。
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