
すると、あーちゃんに変化が……。うつろな目になり、表情が消え……。

受け答えもできない状態に。

ビックリした姉が、慌てて外に連れ出して他の話をしたら、目つきは直ってきたようですが……。普段は見せない認知症の顔が表に出てきて、怖くなってしまいました。
あーちゃんが父の話題を出さなくなり、印象も薄れているようだと思っていた矢先、姉・なーにゃんから「この前『ご主人様がいらっしゃいましたよ』って言われたのよ」と、あーちゃんがうれしそうにまた話していたと報告を受け、がくぜんとしました。まあ、半世紀以上も夫婦をやっているわけなので、そう簡単には忘れられないですよね。
そんなあーちゃんですが、いろいろと調子がイマイチ。面会に来た私に気付いてうれしそうに来てくれたところまではよかったのですが……。「トイレに行ってきていい?」と言ってトイレに向かい、戻ってきたところで私が「じゃあ散歩に行こうか」と声をかけると「その前に、トイレに行ってくるわ!」と……。もともとトイレは近いタイプですが、これは完全にトイレに行ったことをすぐに忘れています。穏やかなのはいいけれど、調子が良いとは言えません……。
施設での生活で、私たちが気にかけているのが洗濯問題。洗濯は施設でやってもらえるのに、何度言っても自分で洗おうとするので、イライラしたなーにゃんがちょっときつく叱ったら……、あーちゃんの様子が急に変わったとのこと。うつろな目になり、だんだんと受け答えもできなくなり、その反応に驚いたなーにゃんが慌てて外に連れ出して他の話をしながら歩かせたら、変な目つきは直ったようです。普段、私たちに見せないようにしている認知症の顔が前面に出てきた瞬間に、恐怖を覚えました。
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あーちゃんが認知症であることは頭ではわかっていても、目の前にいるあーちゃんの姿に、認知症になる前のあーちゃんの姿を重ねてしまうのは、ごく自然なことだと思います。だからこそ、急に見せたうつろな目と認知症特有の顔つきに、大きなショックを受けてしまったのかもしれません。どうしようもないとはいえ、身近な人が変わっていく姿を目の当たりにするのは、つらいですね……。
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