健康で介護が必要な状態ではありませんでしたが、お父さまが亡くなったあと、お母さまが広い敷地、家で一人暮らしをされるのは心配と、家族で話し合い、サービス付き高齢者向け住宅へ入居したという福島県在住のS.J.さんの体験談です。
介護は必要なくても、広い家での一人暮らしが心配で、サ高住へ入居
【プロフィール】
<入居者>義母
<施設種類>サービス付き高齢者向け住宅
<入居年齢>70代
<介護度>自立
<入居期間>2018年4月~
<居住地域>福島県
<話を聞いたかた>子どもの夫
入居者との関係
妻の母です。
医療的ケア・疾患、症状など
病気などはなく、健康的な生活を送っています。
入居を決めた時期と理由
2015年に妻の父親が亡くなった後、母はひとりで生活を送っていました。
敷地面積が広い家で、高齢の母がひとりで暮らすには勝手が悪く、我々も毎日心配していました。
そこで母と家内と私で話し合い、家を処分して、福島県の中心部に2017年にオープンしたサービス付き高齢者向け住宅に転居することになりました。入居に対して当初は戸惑いを見せていた母ですが、実際に見学してみると住みやすそうだと好感を持ってくれたようです。
施設の探し方
現在は介護が必要ではありませんから、介護付きの老人ホームではなく、高齢者住宅に絞ってインターネットで探しました。福島県には計15軒のサービス付き高齢者住宅がありましたが、そのなかで築年数が浅く、駅前という立地条件の施設に資料請求をして詳しい入居方法をリサーチしました。インターネットなら一度に多くの施設をピックアップできるので、各施設の中からこの高齢者住宅を探すことができました。
入居の手続き、ステップ
母は、2日間、この施設に体験入居をしました。その際に、施設内に寝泊まりをして食事サービスを受けられたので、母は、「実際にどのような暮らしになるのかがわかって良かった」、「このサービス付き高齢者向け住宅に入居したい」と言ったので、正式に契約するに至りました。入居2カ月前に入居費用の820万円と、半年分の家賃である65万円の計885万円を支払ってから入居というステップです。
入居して良かったこと
良かった点は、24時間必ず介護福祉士の資格を有する担当者が住宅内にいるということです。住宅は入居者専用の個室に分かれていて、プライバシーが保たれていますが、各部屋には非常ボタンがあります。
もしも具合が悪くなった場合は、この非常ボタンを押せば警備会社に連絡がいきますから、常に身の安全も守れます。高齢の母をひとりで生活させるのは不安でしたが、これだけセキュリティがしっかりとしているので、我々も安心して母をお任せすることができます。
入居して大変だったこと
入居させて大変だったと感じることは特にありませんが、強いていうなら入居費用・月々の家賃が若干高いということでしょうか。サービス付き高齢者向け住宅は、一般的な介護施設とは異なり、一種の高齢者向けハイツ(マンション)という位置付けです。母の場合は介護の必要がなく自立した生活が可能ですから、介護保険の適応外です。入居費用は実家を処分したお金で賄えましたが、月々の家賃は私たち家族が負担しているので、金銭的には大変な部分があります。
入居を検討しているかたへのアドバイス
高齢者向けの介護施設は全国各地にありますが、入居する本人にとって暮らしやすいところかどうかなどをしっかりと見極める必要があります。そのためにはまず、入居する当人を伴って見学に行き、最低でも1〜2日程度の体験入居をするのが賢明といえるでしょう。
また、入居前に、入居後に費用がどれだけ必要なのか、長期間になった場合にも支払い続けられるのかをじっくりと吟味して、無理のない範囲で施設を選ぶことが大切だと思います。