介護する側、される側。どちらも守るために介護施設入居は必要【介護施設探しの体験談】

介護する側、される側。どちらも守るために介護施設入居は必要【介護施設探しの体験談】
連載タイトルPIC

千葉老人ホーム・介護施設紹介所リーブス所長、老人ホームアドバイザーである石田治男さんが「老人ホーム」を探す際の考え方や欠かせない知識、実践的なテクニックを教えてくれました。また、家族や親戚などを老人介護施設へ入居させた経験がある方の体験談も紹介します。

家で見続けることには限界があるので、ときにはプロに任せるという選択も必要と話す兵庫県のS.I.さん。要介護4のおばあさまは介護老人保健施設に入居されていました。

自宅以外に住んだことない父。介護する側、される側。どちらも守るために介護施設入居は必要

【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>介護老人保健施設(老健)
<入居年齢>80代以上
<介護度>要介護4
<入居期間>2017年4月〜2018年4月頃
<居住地域>兵庫県
<話を聞いたかた>孫

入居者との関係

祖母です。

医療的ケア・疾患、症状など

転倒して足を骨折して入院。認知症の症状もありました。

入居を決めた時期と理由

祖母は足の骨折で総合病院に入院していましたが、その後も何度か転倒を繰り返していました。それもあって母が病院のケアマネージャーに相談、入所可能な施設を探してもらい、介護老人保健施設(老健)への入所が決まりました。

病院から退院せずにそのまま施設へと移りました。
リハビリもできるという点が決め手になったようです。たまたまかもしれませんが、入居待ちもなく、スムーズに老健に移ることができました。

施設の探し方

病院のケアマネージャーに祖母に合う施設を何箇所かリサーチしてもらいました。その中からリハビリのできること、母が車で通える場所ということに重点を置き、この施設に決まったようです。

入居にあたっては、ケアマネージャーのアドバイス通りに動きました。
ケアマネージャーさんにはいろいろよくしていただき本当にお世話になりました。感謝してもしきれません。

入居の手続き、ステップ

介護認定を受けた後に介護度を基本として施設を探したようです。

転倒、骨折し、入院した病院から、認知症の悪化に伴い、施設入所という形でしたが、医師の診断からケアマネージャーさんが祖母に合った施設を探して紹介してくれたので、入所までの流れもとてもスムーズでした。

入居して良かったこと

看護師さんや介護士さんが優しく、対応が良かった点です。

祖母はほぼ寝たきりでしたが、その状態でもお風呂や食事の介助をしていただけるのはありがたかったです。もし自宅でそれができるかといったら絶対に不可能だったと思います。

シーツや服も定期的に変えてくれたので衛生面でも安心できました。
一人で立てないのに、夜になると動き出そうとするので、その点も見守り対応していただけて良かったです。おかげで施設に入ってからは新たに怪我をすることもなくなりました。

入居して大変だったこと

入所させてから施設によく行くことになった理由は、洗濯物の回収です。
食べるときに服によくご飯や汁をこぼすため、必然的に洗濯物が増えたからです。

また、ご飯を食べるのを拒否することが続くと、施設から許可をもらったゼリーやプリンを食べさせに行くこともありました。
なぜか家族が食べさせるとよく食べるので、よく施設から連絡がありました。
大変ではありましたが、家からも近かったのでまだ良かったと思います。

入居を検討しているかたへのアドバイス

やはり家で見続けることには限界があります。特に夜は安全に見守り続けることは難しくなります。それならその世界のプロに任せてしまうこは必然的な選択だと思います。

老老介護が増えているなか、介護する側、される側が共に怪我をしては取り返しがつきません。寝たきりの人への介助は思った以上に大変ですし、ストレスも抱えがちです。介護される人だけでなく、介護する人も守るためには施設入所という選択肢も必要だと思います。

※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

★介護老人保健施設(老健)について詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。

老人ホーム・介護施設の選び方&体験談

老人ホーム・介護施設の選び方&体験談の最新記事