入居の基準はその施設で本人が楽しんで生活できるかどうか【介護施設探しの体験談】

入居の基準はその施設で本人が楽しんで生活できるかどうか【介護施設探しの体験談】
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千葉老人ホーム・介護施設紹介所リーブス所長、老人ホームアドバイザーである石田治男さんが「老人ホーム」を探す際の考え方や欠かせない知識、実践的なテクニックを教えてくれました。また、家族や親戚などを老人介護施設へ入居させた経験がある方の体験談も紹介します。

自立でまだお元気なおばあさま。K.N.さんご家族は、おばあさまが気の合う人と楽しい毎日を送れるようにという視点で入居先を探したと話します。

入居の基準はその施設で本人が楽しんで生活できるかどうか

【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<入居年齢>80代以上
<介護度>自立
<入居期間>2004年4月〜2020年8月
<居住地域>兵庫県
<話を聞いたかた>孫

入居者との関係

母方の祖母です。

医療的ケア・疾患、症状など

入居時には特に疾患や病気はなく、元気でした。

入居を決めた時期と理由

祖母と一緒に住んでいた叔父家族が転居することをきっかけに、祖母は仲良く出来る人たちと一緒に過ごせる老人ホームの検討を始めました。
何かあったときには看病などのケアもしてもらえるよう、近くに病院があり、かつ内部にケアセンターがあるような施設を選びました。

施設には、みんなと一緒に食事を取れる場所や友人たちと趣味のサークルを楽しめるような組織もあり、楽しく過ごせそうだということで施設への入居を具体的に進めました。

施設の探し方

叔父家族が神戸に住んでいるため、そこから通いやすい場所であることが必須条件でした。また娘である母は東京にいるため、時折通う場合に、新幹線の新大阪からアクセスの良い場所がいいという希望がありました。

それらの立地面での条件をクリアする施設をいくつか見極めたうえで、複数の施設から資料を取り寄せました。資料の内容を確認して良さそうだという感触のあったところに、実際に見学に訪れ、施設内を確認して決めました。

入居の手続き、ステップ

叔父家族と娘である母が、インターネット検索や資料請求などから手分けをして情報を集めました。それぞれが目星をつけた施設を持ち寄り、一緒に見学に行きました。

その際には、施設で働いているスタッフや入居されている方々の生活の様子を見ながら、実際に祖母が入居する姿を想像して楽しく過ごせそうか考えました。

祖母にもこの施設で良いかどうかを確認して入居を決め、必要な引越しの準備を手伝いました。

入居して良かったこと

趣味のサークルがたくさんあり、友人関係を構築して楽しく過ごせることです。

例えば、短歌の会に入って歌のネタを探すために散歩に出かけることが運動不足の解消にもなったようです。クロスワードパズルの会もあり、次の回までに問題を解いていくなどの宿題もあったので、少し頭を使う機会が出来て刺激になっていました。

また、入居されている他の方々におシャレな雰囲気の方が多く、年始の朝などには食堂にも着飾って集まるなどひとつのイベントとして楽しんでいました。

入居して大変だったこと

施設に入居するまでは、家に会いに行っても祖母と別の部屋に布団を広げて寝ることができましたが、入居してからは一部屋しかないため同じ部屋に寝泊まりしなければなりません。1人用の部屋なので2人以上で過ごすには狭くて、連泊するのには不向きでした。

怪我などをしたときには、看病をしてくれるスタッフの方々のいるケアセンターに祖母も寝泊りすることになります。そこには長居しづらく会いに行っても半日程度しかいられませんでした。

入居を検討しているかたへのアドバイス

入居を検討されている場合には、その施設でご本人が楽しめるかどうかを判断基準にすると良いと思います。趣味を楽しめたり交友関係ができたりすれば気持ちも明るくなり元気に過ごせるからです。
また、他の入居者の方々やスタッフと気が合うかなども、事前にしっかりチェックしておくことをお勧めします。

また怪我などした場合にも、高齢の場合にはさらなる怪我に繋がらないように気を付けなければなりません。ケアをしてくれるサービス付きの方が安心です。

※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

★介護付き有料老人ホームについて詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。

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