自宅介護で退職もやむない状況。それでも施設に入居させたことに心を痛めた【介護施設探しの体験談】

自宅介護で退職もやむない状況。それでも施設に入居させたことに心を痛めた【介護施設探しの体験談】

お父さまの介護を一緒にしていたお母さまが病気となり、ひとりご両親の介護をされることになったY.R.さん。もし施設に入居できなかったら退職していたかもしれないと当時を振り返ります。そんな状況でもなお、入居させたことに心を痛めていたそうです。

自宅介護で退職もやむない状況。それでも施設に入居させたことに心を痛めた

【プロフィール】
<入居者>父
<施設種類>サービス付き高齢者向け住宅
<入居年齢>70代
<介護度>要介護2
<入居期間>2017年6月〜2019年4月
<居住地域>北海道
<話を聞いたかた>長男

入居者との関係

同居の父です。

医療的ケア・疾患、症状など

心筋梗塞による心不全で手術をした後、認知の症状が重くなってきました。下肢静脈瘤のため、室内歩行が可能な程度の移動能力です。難聴もあります。

入居を決めた時期と理由

心筋梗塞、心不全を起こして倒れ、緊急手術をして一命をとりとめました。

自宅に帰ってきてからは、母と私で介護をしていましたが、母が癌になり、その後脳出血も起こし入院をして母も介護が必要になりました。認知の症状が出た父と母を家に置いて仕事に出掛けることができず、最初はショートステイを利用しようとしました。ケースワーカーと相談し、体制が整うまではケア付きの住宅を利用することにしました。

施設の探し方

自宅の近隣にある施設なので、もともと知っていましたが、改めてケースワーカーに見学を依頼しました。

見学後の面談では、親身になって相談に乗ってくれたため、体制が整って、父の症状が落ち着くまでと考えました。そのうえで他の施設も見学してみました。

屋外に自力で出ることはできないものの、室内ではある程度ひとりで過ごすことができるので、サービス付き高齢者向け住宅がよいと思い、自宅から歩いて行ける距離の施設に決めました。

入居の手続き、ステップ

ケースワーカーと相談して見学と面談を行いました。

介護認定はもともと取っていましたが、要支援だったため再判定を依頼しました。ケースワーカーが市役所と連絡を取ってくれ、判定員との面談日などの調整もしてもらうことができました。

かかりつけの心臓の病院の医師と相談して、通院のことなどもある程度見通しを立てました。部屋が空いていたこともあり、2週間後くらいには返事をもらい、最初に相談してから1か月以内に入居できました。

入居して良かったこと

母にも認知症、そして癌と脳出血の治療やリハビリがあり、病院へ連れていかなければならない状態でした。

家ではヘルパーにも来てもらってはいましたが、父の認知症がひどくなってきていたことから、ヘルパーが来るまでの時間がとても心配でした。

父が施設に入居したことで、家でひとりにさせてしまう時間や、通院による疲労といった負担をかけることがなくなり、助かりました。

もし施設に入居できなかったら、仕事を続けることは難しく退職していたと思います。

入居して大変だったこと

入居させてみて安心して過ごすことができるようになった反面、入居させてしまって良かったのか悩んでしまったり、申し訳なく思ってしまったり、気持ちのうえでつらかったです。

我が家の場合は、家で生活させることを目標にしていたので、どうやったら父も母も安心して家で暮らすことができるのかを具体的に考えることがとても大変でした。

ケースワーカーも忙しそうでしたので、時間がかかってしまいましたが、父の症状もある程度落ち着き、体制も整えられたため自宅に帰って来ました。

介護は大変ではありますが、気持ち的には楽になりました。

入居を検討しているかたへのアドバイス

希望の施設を探すときには、ここが良いというところがあっても、他の施設も見学した方が良いと思います。

いろいろな種類の施設を見学することで、勉強にもなり、今後介護度や病状が進んだらどんな施設が良いのかなどが、見通せるようになりました。

また施設によってルールやスタッフの雰囲気や対応なども違うので、そのことも知っておいた方が良いと思います。

自宅から近い施設を選んだことで、仕事の前後に立ち寄りやすかったです。施設選びにおいて“近い”はおすすめです。

※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

★サービス付き高齢者向け住宅について詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。

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