お仕事をしながらご夫婦でお父さまの介護をしていたというH.S.さん。介護のために仕事を休みストレスがたまったり、疲れが顔に出たりし始めたタイミングで、お父さまから「迷惑をかけ続けることになるから老人ホームに入りたい」という申し出があったそうです。
「迷惑をかけ続けるから老人ホームに入りたい」という義父の一言から始まった施設探し
【プロフィール】
<入居者>夫の父
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<入居年齢>70代
<介護度>要介護1
<入居期間>2018年12月〜2019年11月
<居住地域>広島県
<話を聞いたかた>長男の妻
入居者との関係
夫の父。
医療的ケア・疾患、症状など
老化による歩行困難など、日常生活がうまくできないという症状がありました。
入居を決めた時期と理由
入居のきっかけは、義父の日常生活がままならない状況になったことです。
比較的時間に余裕がある私を中心に、夫も仕事を休みながらサポートしていました。しかし次第に、夫も休みが取れなくなり、私も介護による疲労や仕事が思うようにできないもどかしさを感じるようになっていました。
義父も我々が休みを取ってサポートしていることが気がかりだったようで、「迷惑をかけ続けることになるから老人ホームに入りたい」と言うようになり、施設を探すことにしました。
施設の探し方
一括で資料請求ができるサイトを利用しました。そこに掲載されている基本情報や口コミを参考にし、気になった施設は公式ホームページを確認しました。
いくつかの施設は、届いた資料から内容をチェックし、そのなかで最も良いと感じられる施設を選ぶことにしました。
身近な場所に、老人ホームを利用している人がいなかったので、インターネットや資料から得られる情報のみで施設を探しました。最終的に、義父も「良さそうだ」と言ってくれた場所に問い合わせ、見学に出かけました。
老人ホームの選び方(介護カレンダー)
入居の手続き、ステップ
義父からの申し出があってから、何度か話し合う機会を設けました。義父の意思が固いことがわかり、入居できる老人ホームを探すことになりました。
資料請求をし素敵だと感じた施設に問い合わせ、見学しました。
見学では施設内をじっくりと見たり、スタッフと話したりできて雰囲気をつかむことができたので良かったです。
候補としていたいくつかの施設を見学し、義父が自分の目で確認して良いと感じられた施設に決定し、入居の手続きを行いました。
入居して良かったこと
入居して良かったことは、私たち夫婦の負担が減ったことです。仕事を休むことで収入が減ってしまったり、夫は会社で居づらさを感じたりしていたようですが、そういった問題が解決されました。
介護が続くことの不安や思うように仕事ができないことに不安を感じていましたが、入居をきっかけに、義父の心配をすることなく仕事に打ち込めるようになりました。顔には出していなかったつもりでしたが、介護による疲れが溜まっていたようで、今にも倒れてしまいそうな顔から元気な顔になったと周囲から言われ、限界がくる前にプロに任せることができて良かったと思いました。
入居して大変だったこと
住んでいる場所の周辺に、素敵な老人ホームが見つからず、少し遠い場所に入居してもらうことになりました。
介護は必要であったものの義父の心は元気だったので、寂しくならないようにと頻繁に通うことが大変でした。
もちろん自分たちでずっと介護をするよりは楽になりましたが、休日の多くは義父との面会に時間を費やすことになりましたし、休日に行くことが難しい日などは平日に顔を出したりしていたので、なかなかハードだったと思っています。
また、入居費用は決して安いものではないので、そういった点でも大変でした。
入居を検討しているかたへのアドバイス
介護施設への入居を検討しているのであれば、早めに入居できるように話を進めていったほうが良いといえます。
介護する側も自分では平気だと思っていても精神的にも肉体的にも疲労が蓄積している恐れがあります。頑張りすぎで介護する側まで身体や心を悪くしてしまう可能性もあるので、できるだけ早く入居を決定したほうが良いと思います。
施設に入ってもらうことに申し訳なさを感じることになるかもしれませんが、本人の意思を尊重して施設選びを行い、頻繁に面会をしていたので、「それほど老人ホームも悪いものではない」と言ってもらえました。入居してもらうことを躊躇ってしまう人は多いはずですが、限界になる前に早めに入居を決めることをおすすめします。
※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
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