特養へ入居。人との関わりや専門的介護により精神的安定が得られた【介護施設探しの体験談】

特養へ入居。人との関わりや専門的介護により精神的安定が得られた【介護施設探しの体験談】

要介護4のおばあさまが、脳梗塞で入院したことをきっかけに、片麻痺、認知症が進みました。しばらく家族で自宅で介護していましたが、家族ゆえに言いたいことを言って喧嘩が絶えなかったとS.H.さんは話します。

特養へ入居。人との関わりや専門的介護により精神的安定が得られた

【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>特別養護老人ホーム
<入居年齢>80代以上
<介護度>要介護4
<入居期間>2010年4月~2012年3月
<居住地域>大阪府
<話を聞いたかた>孫

入居者との関係

母方の祖母です。

医療的ケア・疾患、症状など

90歳の時に脳梗塞を発症し、片麻痺になり、脳血管性の認知症になりました。

入居を決めた時期と理由

叔母が自宅で介護をしていましたが、認知症がひどくなり、介護に対する抵抗がみられたため入居を決めたようです。叔父と祖母との関係も悪くなり、喧嘩が絶えない感じでした。
叔母の体調もあまり良くなく、ストレスが溜まり、ゆとりのある良い介護ができなくなってきたようです。私の母もいろいろ手伝っていましたが、一緒に住んでいるのとはストレスのレベルはやはり違っていました。
叔母夫婦と祖母本人のためにも施設への入居した方が良いと考えました。

施設の探し方

すぐに面会に行けるように、叔母の家の近くの施設を選びました。
洗濯物や病院受診へ連れて行くにも近くの方が通いやすく便利です。
私の母も叔母の家と近くお互い協力できるので、近くの場所というのが施設選びの第一条件でした。
祖母のためにも、面会は多いほうがいいと思われるし、すぐ行けることは必要な条件です。祖母本人はあまり状況はわかっていなかったので、基本的には介護者である叔母が探して決めました。

入居の手続き、ステップ

初め祖母は一人で住んでいました。しかし、だんだん足腰が弱くなり、叔母の家に同居するようになりました。腰を圧迫骨折し、手すりをつける必要が出て来たため、介護保険の申請をすることになりました。

初めは要支援だったので、デイサービスを利用しながら、笑顔も多く楽しく暮らしていました。しかし、ある日脳梗塞をおこし、そもまま入院となりました。
そこで、介護度が上がり要介護になりました。だんだん認知症にも進み、介護度も上がったことで、自宅での介護が難しくなり、施設へ入居しました。

入居して良かったこと

どうしても、家族であると言いたいことを口にして喧嘩のようになってしまうので、お互いストレスの多い生活でした。施設に入居することで、そのストレスからは解放されました。

祖母はすぐいろいろなことを忘れてしまうので、怒られたことも忘れはしますが、やはり、精神的に安定していなかったと思います。
入居してからは、スタッフさんの適切な対応で、祖母の精神状態も良くなりました。叔母夫婦の関係も改善しましたから、施設の入居はお互いにとって良かったと思います。

入居して大変だったこと

入居させて大変な点はそれほどなかったと思います。ただ、祖母は車椅子でしたが、たまに立ち上がったときに転倒や転落することがありました。
また、ベッドから転落することもありました。

自宅では寝たきり状態だったのですが、施設に入居してから活動性が上がり(良いことなのですが)、転倒などの怪我の危険性も高まり、病院受診が増えたように思います。他には「帰りたい」ということもあって、ちょっと困る時もあったようです。一人で住んでいた故郷に帰りたいと言っていました。
それを聞くと、かわいそうな気がしました。

入居を検討しているかたへのアドバイス

自宅での介護に強いストレスを感じ出したら、迷わず介護施設への入居をおすすめします。たとえ親子であっても、それぞれの生活や人生を犠牲にする必要はないと思います。本人にとっても、いろんな人と関わったり、専門職の方からの介護を受けたりすることで、精神的安定が得られます。
施設へ入居させることに抵抗がある方もいると思いますが、家族だけで抱え込むことはありません。潰れてしまいます。施設では床ずれなどができないようにする等、ケアもしてもらえるので良いと思います。

※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

★特別養護老人ホーム(特養)について詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。

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