同居していたご長男が亡くなり一人暮らしとなったH.M.さんのお母さま。近隣のかたからの情報を集め入所先を決めたそうです。自己資金をしっかり調えてから老人ホームに入所させたいと、お母さまが住んでいた家を売りに出しました。売れるまでの7か月間のお母さまとの同居はストレスフルで、売れたときはホッとしたとH.M.さんは教えてくれました。
入所先は近所の人の情報から。有料老人ホームにしては良心的な値段がありがたい<介護付き有料老人ホーム>【介護施設探しの体験談】
【体験者プロフィール】
<入居者>母
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<居住地域>岩手県
<入居年齢>80代以上
<介護度>自立
<入居期間>2020年2月~
<話を聞いたかた>娘
※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
入居者との関係
母です。
入居を決めた時期と理由
同居していた長男が脳梗塞で突然亡くなってしまいました。
母は足が悪く買い物もままならない状態でしたから、長男が亡くなったことで買い物も困難になりました。
長男を可愛がっていただけに、母の憔悴は激しく、気力を失い、大きな家に一人で生活するのはつらいと、娘である私に相談がありました。
日に日に弱っていく母を見ていて、一人にさせておくと認知症なども進行していくのではないかという懸念がありましたので、老人ホームを探し始めました。
施設の探し方
まず近所で親御さんを老人ホームに入所させた人を訪ね、どこか良い老人ホームがないかを紹介してもらうことにしました。
3軒ほどのホームが候補にあがりましたので、私の仕事が休みのときに母と一緒に見学しに行きました。
そのうちの一軒のホームを母がとても気に入り、「ここなら入所してみたい」と言いましたので、入所を決めました。
近所に住んでいたかたのなかに、同じホームに入所されている人がいたこともあり、母を安心して入所させることができました。
入居の手続き
まず、長男と一緒に母が住んでいた大きな家を売りに出すことを考えました。
自己資金がしっかり調ってから、老人ホームに入所させたかったからです。
地方ということもあり、家屋も老朽が目立っていたので、売却までに7か月を要しました。
その間、母を一人にさせておくのが心配だったので、娘の私の家で同居していました。しかし、実際同居をしてみると、母は私にわがままを言うので私の身がもたなくなってしまいました。
7か月とはいえ、母との同居生活は想像以上に大変で、家が売れて無事に母が老人ホームに入所したときは、心からほっとしたのを覚えています。
入居して良かったこと
前払い金も18万円、毎月の利用料金も16万円前後と、有料老人ホームにしては良心的な値段設定だったので、不安なく入所させることができて本当に良かったと思っています。
施設も充実し、まるで旅館にあるような坪庭のお風呂に毎日入れて、母はとってもうれしいようです。
スタッフのかたたちもとても優しく、親身にケアしてくださって、感謝しかありません。日々イベントなども行われ、母も退屈せず寂しさもなく暮らせているようです。
入居して大変だったこと
時折、深夜に電話がかかってきたり、わがままを言ってきたりすることが大変です。
私も仕事をしていて頻繁に母の顔を見に行くことができないため、やはり寂しい思いをしているのかもしれません。もっと時間を見つけて母に会いに行こうと思っています。
食事に関して、時折スタッフさんにわがままを言ったり、食べ残したりすることが、心配であり大変なこととも言えます。
もっと認知症状が進んだとき、スタッフさんにわがままを言わないか今からヒヤヒヤしています。
入居を検討しているかたへのアドバイス
母は父が残してくれた家屋を売却したことで、ある程度まとまった資金を手に入れることができました。しかし、世の中には家屋を売却したり現金化したりできずに老人ホームに入所できない人も多いのではないでしょうか。
老後を安心して快適に過ごすために老人ホームにお世話になることもあると思うので、若いころからその日に向けて貯金しておくことは非常に大切だと実感しました。
私自身、子供の教育資金にたくさんお金を使ってきたので、老後の蓄えがほとんどありません。まだかろうじて働けているので、老後資金のためにしっかりと貯金しようと思っています。
<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用
■敷金(入居保証金) 180,000円
■管理費(一般居室) 39,600円
■食費 60,300円(1日3食30日の場合)
■家賃相当額 (一般居室)61,120円
編集部調べ