特別養護老人ホームの経営者らで組織する全国老人福祉施設協議会が、入所者と家族の面会をビデオ通話などICTを使って実現することを勧めている。1日、全国の会員施設などに向けて出した文書を公式サイトに掲載した。
新型コロナウイルスの流行による影響が長期化していることを踏まえたもの。なかなか面会できない家族らの不安が高まっているとして、何も手を打たないとトラブルに発展する可能性も否定できないと指摘した。
そのうえで、「ある施設ではテレビ会議のWEBサービスを用いて面会を行っている事例がある」と紹介。「施設やご家族のデバイス環境、個人情報保護などに配慮しつつ利用することが考えられる」と呼びかけた。
厚生労働省は現在、緊急やむを得ない場合を除いて外部からの面会を制限するよう施設などに求めている。感染経路を遮断するための一時的な措置だが、事態が一向に収束せず解除のメドは依然立たない。
老施協は今回、面会を制限している理由などを家族へ説明して理解を得るための資料も公開。活用を促している。