新型コロナウイルスが引き起こした危機を踏まえた緊急経済対策に、政府は介護・福祉の現場での感染拡大を防止するためのメニューを盛り込んだ。今国会に提出する今年度の補正予算案に272億円の費用を計上している。
高齢者・障害者福祉施設の多床室を個室化する経費を補助する。間仕切りを導入する改修や必要な設備の購入などを後押しする方針。
老健局の担当者は、「主たる対象として特養などを想定している。詳細は補正予算案の成立後、速やかに示したい」と話す。政府・与党は現在、補正予算案を来週半ばにも成立させるべく調整を進めている。
厚労省はあわせて、介護・福祉の現場に配布する消毒用エタノールを購入する都道府県への財政支援も行う。既存の基金(地域医療介護総合確保基金)から購入費を出すことを認め、自治体に新たな負担が生じないようにする考えだ。