
10年前、父が亡くなり、母は広いマンションで1人暮らしをすることになりました。私は仕事を持っており、2人の姉(長女・次女)とも相談した結果、母には3カ月ごとに長女と次女の家を行き来してもらうことにしたのです。
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感じ始めた母のもの忘れ
母はどちらの家でも孫たちに囲まれてにぎやかに過ごしていましたが、少しずつもの忘れが増えてきたと感じました。
2年前に「もの忘れ外来」を受診すると、初期の認知症と診断され、生活環境を短期間で変えることが病気の進行に影響するかもしれないと聞きました。そこで再度姉たちと話し合い、母は実家の近所にある次女の家で同居することになりました。
同居する次女の介護疲れが見え始め…
母はデイサービスやショートステイを利用しながら過ごしていましたが、食事の支度や排泄のケア、室温管理などが重なり、次女の介護疲れは徐々にたまっていきました。
そんなとき、長女が「うちで同居するのはどう?」と声をかけてくれました。しかし、母の将来を考えると、引っ越しを繰り返すよりも落ち着いて暮らせる場所を探したほうが良いのではないかという思いもありました。
グループホームという選択肢
医師からは「少人数で暮らすグループホームのような環境が、母の生活に合うかもしれない」という意見をもらい、私たちは実家近くの地域でグループホームを中心に20カ所ほど見学して回りました。
そして、母はそのうちの1つのグループホームに入居することになりました。今では、ホームの近くに住む私と次女が曜日をずらして週に2日ずつ訪ねています。母は新しい環境に少しずつ慣れ、家事の一部を手伝うなど、自分でできることを楽しんでいる様子です。
まとめ
あのとき、もう少し早くホームを利用していたら、母も私たちも、もっとゆとりを持って暮らせたかもしれないと今は感じています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:谷口たか子/30代女性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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