「何か失礼だった?」通夜で線香をあげた直後、親族たちの顔が一斉にこわばった理由とは【体験談】

「何か失礼だった?」通夜で線香をあげた直後、親族たちの顔が一斉にこわばった理由とは【体験談】
「何か失礼だった?」通夜で線香をあげた直後、親族たちの顔が一斉にこわばった理由とは【体験談】

40代のころ、夫の親族の通夜に参列した際、私は線香の火を息で吹き消してしまいました。その瞬間、近くにいた親族たちの表情が一斉にこわばり、私は自分が失礼なことをしたのだと気付きました。大人なら知っていて当然と思われているマナーを知らず、恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになった出来事です。

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初めて参列する義実家の通夜

私はそれまで、身近な人の葬儀に参列した経験がほとんどありませんでした。子どものころに祖父の葬儀へ出たことはありましたが、周囲の大人について行くだけで、作法を意識した記憶はありません。

そんな中、夫の親族が亡くなり、夫婦で通夜に参列することになりました。義実家の親戚が大勢集まる場でもあったため、「失礼のないようにしなければ」と、私はいつも以上に緊張していました。

服装や香典袋については事前に調べたものの、焼香や線香のあげ方までは十分に確認していませんでした。それでも、周りの人の動きを見ながら行動すれば大丈夫だろうと思っていたのです。

線香の火を息で吹き消してしまい

通夜が始まる前、親族から「こちらでお線香をあげてください」と声をかけられました。私は前の人の様子を見ながら香炉の前に進み、ろうそくの火で線香に火をつけました。ところが、線香の先に思ったより大きな炎が上がりました。私は反射的に顔を近づけ、「フーッ」と息を吹きかけて火を消してしまったのです。

直後、周囲が一瞬静まり返りました。隣にいた夫は驚いたように私を見ていましたが、その場では何も言いませんでした。私は何がいけなかったのかわからないまま線香を香炉に立て、逃げるように席へ戻りました。

通夜の間も、周囲の人たちの表情が頭から離れませんでした。「線香を倒しそうになったから?」「火を消すのが遅かったから?」と考えましたが、答えはわからないままでした。

義母から教わった線香の消し方

通夜が終わり、帰宅途中の車の中で、私は夫に理由を尋ねました。すると夫は少し言いにくそうに、「線香の火は、息を吹きかけて消さないほうがいいんだよ」と教えてくれました。

一般的には、手であおいで火を消すのが弔事の作法とされているそうです。夫によると、義母も私の様子を見て驚いていたものの、通夜の最中に注意して恥をかかせないよう黙っていてくれたとのことでした。

後日、義母に会った際、私は自分から失礼なことをしたと謝りました。義母は「知らなかったのなら仕方ないわよ。私も若いころは知らないことがたくさんあったから」と言い、実際に線香を手に持ちながら、火の消し方を教えてくれました。責めるのではなく、穏やかに教えてくれた義母の気づかいがありがたく、それだけに自分の振る舞いが申し訳なく感じられました。

まとめ

冠婚葬祭の場には、普段の生活ではなかなか知る機会のない作法があります。私は、黒い服や香典を用意したことで安心し、細かな作法まで確認できていませんでした。大人になれば自然に常識が身につくわけではありません。経験のない場では、事前に調べたり、わからないことを周囲に尋ねたりすることも大切なのだと学びました。線香の火を吹き消したあの瞬間は、今でも思い出すと顔が熱くなる失敗です。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:森本 葵/50代女性・主婦
イラスト:おんたま

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

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