さまざまなバックグラウンドをもつ人が暮らす施設では、ときに傷ついたり、傷つけてしまったりすることも【介護施設探しの体験談】

さまざまなバックグラウンドをもつ人が暮らす施設では、ときに傷ついたり、傷つけてしまったりすることも【介護施設探しの体験談】

要介護1のご主人のおかあさまは入院するほどの症状ではないけれど一人暮らしは心配な状態。同年代の人がいる介護付き有料老人ホームに入居したことで笑顔が増えたとJ.Kさんは話します。

さまざまなバックグラウンドをもつ人が暮らす施設では、ときに傷ついたり、傷つけてしまったりすることも

【プロフィール】
<入居者>義母
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<入居年齢>80代以上
<介護度>要介護1
<入居期間>2014年7月〜
<居住地域>東京都
<話を聞いたかた>長男の妻

入居者との関係

主人の母です。

医療的ケア・疾患、症状など

入所当時はレビー小体型認知症の初期症状が出ていました。また狭心症もありました。

入居を決めた時期と理由

義父が亡くなったことに伴い、自宅を売却し、そのお金で小さなマンションを購入、義母はそこに引っ越す予定でした。しかし、記憶力や歩行に影響をもたらすレビー小体型認知症の症状が現れている義母がマンションで一人暮らしをするのは危ないこと、また義父が亡くなった後に、義母は心筋症で入院しましたが、ずっと入院し続けるほど重症ではないことを考えて、介護付き有料老人ホームへ入居を考えました。

施設の探し方

病院側が勧めてくれた複数の老人ホームを実際に義理の母、主人と見学に回りましたが、間取りなどについては義母に任せました。

病院側が紹介してくれた老人ホームは、私たち夫婦と義理の兄夫婦の居住地からほぼ同距離だったので、同じように面会に通うことができました。

レビー小体型認知症の症状が出ていること、自宅を売却するため、すぐに入居できる施設ということも考慮しました。

入居の手続き、ステップ

1.入居本人を交えた見学
2.入居本人以外の保証人、キーパーソンとなる人による見学
3.体験入所
4.健康診断 診断状況を踏まえたうえでの体験入所
5.入居手続き
6.入居に必要なものの調達
7.引っ越し
8.引っ越し完了の翌週月曜日に入居開始

最初の見学から入居完了までは約1カ月かかりました。1カ月は想像していたより長く感じましたが、入居を何も考えていなかった人が入居するとなると、1カ月はかかるようです。

施設の大きさにもよりますが、引っ越しは1日で終わらせます。引っ越しが可能な時間も施設側が時間を取りやすい午後の2時間に限られているので、保証人やキーパーソンとなる人が仕事の融通が効かないと難しいと思います。

入居して良かったこと

義母がトイレや水分補給をするために深夜に起きたとき、何も起こらないとは思っているものの、やはり義父が亡くなった後は心配でした。そういう意味でも施設に入居したことで安心できました。

また、施設に入居して同年代の人と話す機会が増えたためか、地元に友達が少なく、家で義理の父と話しているだけの頃よりも笑顔が増えたような気がします。

また、施設費などの支払いはキーパーソンが行うため、水道代や光熱費を延滞し、突然止まるような心配もありませんから安心感があります。

入居して大変だったこと

どれくらいのタイミングで会いに行けば良いのかがわからないことが1番大きな難点でした。家族が会いに行き過ぎると義母が老人ホームに慣れないですし、行かなすぎると「〇〇さんのご家族は全然来ないのよ」と居づらい雰囲気を作られてしまいますから。兄夫婦と私たち夫婦で訪れるタイミングや頻度を話し合い調整することはとても難しいです。

また老人ホームにはさまざまなバックグラウンドをもつ人がいますから、いろいろなことを言われて傷ついたり、傷つけてしまったり。もちろん職員の方も対応してくださいますが、家族も多少はフォローが必要になります。

入居を検討しているかたへのアドバイス

家族の配偶者が亡くなったことで、老人ホームの入居を考える方は少なくないと思います。

もし、今までの家に一人で住むのは心配だと悩んでいらっしゃるなら、ぜひ体験入居などで老人ホームなどを体験なさってください。それまで知らなかった家族の本来の様子や性格などがわかるだけでなく、もしかしたら介護施設で同年代の人と暮らす方が一人で家にいるよりもいいかもしれません。

また、老人ホームに入居したら会えなくなると思われるかたもいらっしゃるようですが、それぞれのご家庭の頻度で、会いにいらしていますよ。

※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

★有料老人ホームについて詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。

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