ひとり暮らしが難しくなったお母さまのために故郷のサービス付き高齢者向け住宅を探したS.U.さん。ふだんの生活はスタッフの助けがあるものの、家族が対応しなくてはならない場合があるので、交通の便が良い立地の施設がお勧めと話します。
家族が施設を訪ねるときのためにも、交通の便の良い立地がお勧め
【プロフィール】
<入居者>母
<施設種類>サービス付き高齢者向け住宅
<入居年齢>80代以上
<介護度>要支援2
<入居期間>2014年4月〜
<居住地域>群馬県
<話を聞いたかた>長女
※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
入居者との関係
母です。
入居のきっかけと理由
私の故郷は群馬の田舎で、高校までは地元にいたのですが、大学進学を機会に都内へ、就職してからは神奈川に住んでいます。
父親が亡くなってからは、故郷の自宅には母親が独りで住むようになりました。母が元気なうちはひとり暮らしで問題なかったのですが、交通事故にあい、軽度ではありましたが要支援の状態になってしまいました。
この様な状況で、ひとりでの生活は難しいこと、また、故郷を離れたくないであろう母の気持ちを考え、今の施設への入居を決めました。
施設の探し方
私自身が長く地元を離れていたので、地域の状況がどうなっているか、どのように施設を選んだらいいかもよくわからない状況から始めました。実際、母が入居した施設は、私が小さい頃にはまだありませんでした。
まずインターネットで群馬県内にどのような施設があるかを調べました。その際、母親の要介護度で入れる施設にどのようなものがあるかについても調べました。
そのうえで、交通の利便性が良く軽度の要介護度である母も満足できる施設を見つけました。
入居の手続き、ステップ
入居申し込みの際には、高齢者向け優良賃貸住宅申込書(※)と日常生活自立状況申立書が必要でした。
日常生活自立状況申立書には、現在の障害心身の状況や日常のいろいろなことがひとりでできるかどうかを入居予定の母と申込人である私が記入する必要がありました。また、住民票の写しと戸籍謄本、所得証明、年金関係の書類、健康保険被保険者証の写しを提出しました。
※1 編集部注
「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者すまい法)」の改正(H23.10.20 施行)により、「高齢者向け優良賃貸住宅」制度は廃止され、サービス付き高齢者向け住宅に一本化、都道府県・政令市・中核市の長に登録する制度が創設されました。ただし、地方公共団体による高齢者向けの優良な賃貸住宅制度は存置。
入居して良かったこと
ここに入居させた理由のひとつに、交通の便が良かったことがあります。母自身が行きたいところに出かけるときに公共交通機関を利用できるようにと考えたからです。
この交通の便の良さは入居してよかったことでもあり、私が時折母の様子を見に行く時はもちろん、何かあった際にすぐに駆けつけることが可能な場所であることは大変助かっています。また利便性の良さから周辺も賑わっていて、母も日常の生活を楽しめているようです。
入居して大変だったこと
施設のスタッフは、いろいろな支援をしてくれて大変助かっています。ただ、なかには自分たちでしなければならないこともあり、家族が時折訪ねていかなければならないこともあります。
洗濯物などについても母親ひとりでは難しいこともがあるため、1週間に2回程度訪ねては洗濯物を持って帰り、洗濯済みの衣類と交換しなければなりません。このように細々としたことはありますが、おおよそは本人も満足しているようなので良いのではと思います。
入居を検討しているかたへのアドバイス
年老いた親の介護施設などの入居を考える際には、費用が安いというだけでなく、家族がしなければならないことを考えて、施設へ行きやすい場所ということも施設選定の条件に入れておくことが大切です。
いざというときや日常の生活で困ったことがある際には、施設の人もいろいろなことをやってくれますが、どうしても親族がやらなければならないこともあります。
このようなことを考えると、やはり交通の便が良い施設に入居させることが大切だと思います。
<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用
当初考えていたよりは、私には高額に思えましたが、立地が良い点を踏まえると妥当だと思います。費用が安い部屋はすでに入居中でしたので、やや広い部屋を選択することになりました。
実際にかかった費用は、入居の際に敷金およそ34万円、毎月の家賃が約10万円、それに加えて共益費が4万円です。月々の支払いが14万円ですので、年金で十分にまかなうことができました。
※体験談による、利用者の施設入居時の情報です。
★サービス付き高齢者向け住宅について知りたいかたは、こちらをご覧ください。
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