老人ホーム見学の際にハード面でチェックすべき 6つのポイント【老人ホームの選び方 vol9】


こんにちは! 千葉老人ホーム・介護施設紹介所リーブス所長の石田です。

これまでの記事をお読みいただいて「老人ホームの探し方」や「老人ホームの種類」、「老人ホームの費用」など、老人ホームの基本の知識はついたと思います。

老人ホームの選び方(介護カレンダー)

ただ、やはり後悔しない老人ホーム選びのためには見学が必要です。

【老人ホームの選び方 vol8】に続いて、「老人ホーム見学のポイント」について解説します。

今回は、見学時にチェックすべき「ハード面」について考えます。ぜひお読みください。

1.「ハード面」でチェックすべき6つのポイント

1-1 アクセス・周辺環境

パンフレットやホームページに書いてある「〇〇駅から徒歩〇〇分」と書いているのは最寄り駅からの直線距離で、多くは80メートルを1分で換算しています。

そのため、実際に歩いてみるともっと時間がかかったり、車だと渋滞していて予想よりも時間がかかったりということもあります。

入居後は、通いやすいホームの方が緊急時の駆けつけや老人ホームと家族の相談がしやすいなど、何かとメリットがありますので、「家族が通いやすいか」という視点でもチェックが必要です。

また、自由に外出することを希望する場合は、自分が希望するお店や施設が周辺にあるか、付き添いが必要な方はホームスタッフが対応してくれるのか確認が必要です。

1-2 居室

パンフレットなどでは、同じくらいの広さ(平米数や畳数)、同じ居室設備が記載してあっても、実際見学してみると違っているというのはよくあるケースです。

同じ広さの居室でも、窓の大きさや壁の色などで広くも狭くも感じますし、雰囲気が入居者に合うかどうかも違います。

例えば居室設備のトイレひとつとっても、カーテンで仕切られているのか、引き戸で仕切られているかなども違います。トイレがカーテンで仕切られている場合は、転倒した際などの安全性は高いですが、においが気になるという方もいます。引き戸の場合は、においは気にならないけれど安全性が不安という方もいるというわけです。

また同じホームでも、入居するタイミングで空いている居室が、日当たりの良い南向きの居室なのか、日当たりの悪い北向き居室なのかなど、実際に見学してみてはじめてわかることもあります。

可能であれば、実際に入居している方の居室を見せてもらうことが一番番参考になりますね。もちろん勝手に見ることはできませんが、入居者の方に許可を取ったうえで見せてもらえるケースもありますから、ぜひホームの担当者に相談してみてください。

1-3 共有スペース

廊下・リビング・食堂などの共有スペースは、バリアフリーになっているか、適切な位置に手すりが付いているかなど、介護施設として安全面を考慮した作りになっているか確認します。

また見学の際には、共有スペースに入居者やスタッフがどの程度いて、どのくらい使われているかをよく観察してください。

すごい立派でおしゃれなリビングがあったとしても、入居者は皆部屋に閉じこもりきりで全く使われていないホームもあるので、見た目に騙されないように気をつけましょう。

逆に、決して立派とはいえないリビングでも、入居者が集まり自然にコミュニティが形成されているホームもあります。

高級な老人ホームのなかには、ビリヤード場やプールなどの共有スペースがある場合もありますが、それらが実際どのように使われているかをしっかり確認することが大切です。

1-4 食堂とヘルパーステーション

食堂は1カ所に全入居者が集まって食事をするホームと、各居室フロアに食堂があり同じフロアの方のみで食事をするホームに分かれます。

食堂が1カ所のホームは、全入居者が集まるので人数が多くなりにぎやかな雰囲気になりますが、居室から食堂までの移動が大変になりがちです。

逆に、各居室フロアに食堂があると、居室から食堂までの距離が短く移動は楽なのはメリットですが、人数が少ない分静かな雰囲気で、気の合わない入居者がいた際に席の変更がしにくいなどのデメリットもあります。

また、食事の時間帯に食堂を見学し入居者を見ることができれば一番良いのですが、その時間帯に見学できなかった場合でも、テーブルの周りに椅子が多く置いてあれば自立の方が多いホーム、椅子が置いてなくてテーブルだけの場合は、車いすの方が多いホームということが、ある程度判断できます。

ヘルパーステーションも1カ所だけか、各居室フロアにあるかに分かれます。緊急コール時の対応や認知症のある方などの見守りを重視する場合は、各居室フロアにヘルパーステーションがあるホームの方が安心でしょう。

1-5 浴室

浴室の種類は、大きく一般浴と個浴、機械浴の3種類となります。一般浴は数人で入浴できる大浴場、個浴は自宅のお風呂と同じように一人で入る浴槽、機械浴は車いすごとや寝たきりの状態でも入浴できる特殊浴槽になります。

介護度が重くなったときに安全に入浴できる機械浴があるのか、また週に何回入浴できるか確認しましょう。実際には、週2回入浴のホームが多いですが、週3回入浴できるホームもありますし、自立の方であれば毎日入浴できるホームもあります。

残念ながら、老人ホームでの入浴中の死亡事故はいまだになくなりません。死亡事故の多くは、介護スタッフ一人で入居者数人の入浴介助をしていて目を離した隙に起きるケースが多いので、入居者に対してマンツーマンで入浴介護をしているのかも必ず確認しましょう。

1-6 におい・清掃

老人ホームにはおむつを使用した排泄介助が必要な方もいらっしゃいます。建物が古く構造上仕方ないホームもありますが、排泄ケアがしっかりしていて対応が早いホームは、嫌なにおいがこもるようなことはまずありません。

個人的な経験によるものではありますが、ご相談者の方と見学に行くと男性より女性の方がにおいに敏感です。できれば一人は女性の方が一緒だと良いかもしれませんね。見学に行った際には、視覚・聴覚だけでなく臭覚もフルに使って見学しましょう。

清掃はスタッフが足りているか判断する参考になります。人手不足の場合は掃除がおろそかになりがちです。館内全体すみずみまで清掃が行き届いているかも確認しましょう。

2.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は「老人ホーム見学のポイント」の際にチェックすべき「ハード面」について解説しました。見学の際は、ただ見て「きれい・汚い」「新しい・古い」等だけで判断するのではなく、できるだけ実際に入居したときの生活をイメージして見学することが大切です。

次回は、「老人ホーム見学」のもう一つのポイントとして、介護・看護体制やレクリエーションなどの「ソフト面」について考えます。

記事提供:石田治男
千葉老人ホーム・介護施設紹介所リーブス 所長
入居相談員 / 老人ホームアドバイザー

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