誰もがいつかは「シニア」と呼ばれる年齢になります。そんなとき、親だけでなく自分たちも、いわゆる高級といわれる老人ホームに入って快適な生活を送るためには、4,000万円は貯金をしておくべきだとH.T.さんはアドバイスしてくれました。
家族が円満に、高齢の両親は快適な老後。そのためにはそれなりのお金が必要<介護付き有料老人ホーム>
【体験者プロフィール】
<入居者>父
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<居住地域>大阪府
<入居年齢>70代
<介護度>自立
<入居期間>2022年2月~
<話を聞いたかた>長男
※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
入居者との関係
父です。
入居を決めた時期と理由
自分の両親と妻とで二世帯住宅で生活していました。
10年前から二世帯で住んでいたのですが、母が二年前に病気で亡くなってしまったのをきっかけに父は憔悴し、性格も怒りっぽくなってしまいました。
そして私の妻と私の父との間で、口論など衝突が多くなっていきました。妻も憔悴してしまい、もうこれ以上父との同居は難しいと思ったのをきっかけに、介護付き有料老人ホームに父を入所させようと妻との間で話が持ち上がりました。
施設の探し方
会社の同僚がお母さまを同じ施設に入所させたことを前々から聞いていました。
同僚から、「施設が充実し食事もバラエティー豊かでおいしい」と聞いており、もし自分の父を老人ホームに入れるなら同じホームがいいのではないかと思っていました。
ホームページでそのホームの情報を収集したところ、予算もマッチし多野で、すぐに決定、他の老人ホームは探しませんでした。
また今の住まいとの距離も最も近いので、この老人ホーム以外は考えられませんでした。
入居の手続き
入居までのステップは、容易いものではありませんでした。
なぜなら父に介護付き老人ホームの話を持ちかけると、被害妄想も甚だしく自分を追い出すつもりかと激怒したからなのです。
そこを私が息子として時間をかけ、粘り強く説得していきました。
ホテル並みのラグジュアリーな空間で、おいしいシェフお手製の料理が食べられるなどアピールし、自宅も近いからと説得を試み、ようやく、父は入所について納得、承諾しました。
また、父は荷物を全て持っていこうとしたのですが、それでは施設にご迷惑がかかりますから、しっかり整理、廃棄をして入所を迎えました。
入所をきっかっけに断捨離や終活ができたことは良かったです。
入居して良かったこと
ライブラリーにティーラウンジ、大浴場まであって施設は最高としか言いようがありません。父はラグジュアリーホテルが好きでしたので、ホテルライクな老後を送れるようになったことに大変感謝し、今では入居してよかったと非常に喜んでます。
24時間看護師さんが対応してくれることも、安心です。
万が一、体に支障をきたして要介護になったとしても、介護棟が存在し、至れり尽くせりの内容と介護が受けられるのが安心で、良かったと言えます。
こうした経験を踏まえ最近、義理の母も神戸にある系列施設に入居させたほどです。
入居して大変だったこと
ライブラリーや大浴場、ティーラウンジなどホテル並みに充実し、食事も専属シェフが作るなど父の楽しみのすべてが完結するようになってしまいました。
そのことで、あまり外出をしなくなってしまったのが少し難点だといえます。あまりの施設の充実ぶりに、外に出ようという発想をなくしてしまい運動不足に成り気味なのが心配となってます。
そして父は比較的頑固な性格で、柔軟性や協調性がなく、時折ほかの入居者さんと口論になるとのことを聞いているので、他人様に迷惑をかけないか心配が尽きないところも大変な点といえます。
入居を検討しているかたへのアドバイス
誰もが避けては通れないのがシニアの生活だといえます。
高齢になってもやはりお金がないと父が入居している素晴らしい介護付き老人ホームに入所させることはできません。
入所させることができなければ、子どもたちが身を粉にしてダイレクトに介護や看護を強いられれることになるんです。特に妻への負担は大きくなることが予測されます。
家族が円満に、そして高齢の両親も快適な老後を過ごしてもらうには、やはりそれなりのお金が必要になってきます。
両親のことはもちろん、自分自身の快適な老後のためにそれなりの貯金はしておくべきでしょう。
高級老人ホームを考えるのであれば、4,000万円は必要だとアドバイスを送りたいです。
<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用
<目安>編集部調べ
●初期費用:(一人入居※)2,162万円〜9,066万円(非課税)+健康管理費550万円(一人あたり)
●月額利用料:管理費 118,800円(税込)プラス 食費:69,000円(一人当たり)
※居室の広さ・日当たり・階数・眺望等によって異なります。