自宅のポストに投函されていたチラシにあった介護付き有料老人ホームにに見学に出かけたところ、一目で気に入って入居を決めたというT.Y.さん。毎月支払う費用は、兄弟5人で分担しているそうです。しかし、自分たちの老後を考えると、いつまで払い続けられるのか不安も感じていると教えてくれました。
月額費用20万円は兄弟5人で分担。全てに満足いくホームだが、いつまで支払えるか一抹の不安も<介護付き有料老人ホーム>
【体験者プロフィール】
<入居者>母
<施設種類>介護付き有料老人ホーム
<居住地域>兵庫県
<入居年齢>80代以上
<介護度>自立
<入居期間>2022年3月~
<話を聞いたかた>子ども
※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
入居者との関係
母です。
入居を決めた時期と理由
母も80代を迎え、歩行もおぼつかなくなり、糖尿病のインスリン注射もしている状態です。その母が一人暮らしでいることが非常に心配だったんです。
母が住んでいた家は神戸の山奥であり、周辺に大きな病院もなく、万が一の時にすぐに医療にかかれないことも心配材料の一つでした。
そこで母と私が相談し、介護付きの老人ホームで生活すれば健康面でも安心して暮らせるのではないかと考えたことが入居を考えるきっかけになったわけです。
施設の探し方
母はアナログの人間なので、スマートフォンも持っていません。もちろんパソコンも触ったことがない人間なので、神戸の介護付き老人ホームの情報収集が困難でした。
私も母に頼まれていろいろ探していたところ、自宅のポストに今回入居した施設の広告チラシが投かんされていて、実際に母と私で見学に行きました。
他もいろいろ探したかったのですが、親子でこの施設に一目ぼれしてしまったので即決。他の介護施設を探す必要もありませんでした。
入居の手続き
入居までのステップは非常に困難を極めました。
母はものが捨てられない性格であって、入居にあたって身辺整理をするのに長い時間説得し、不用な物を捨てるのが大変だったんです。捨てるというと怒ってしまうので、出来るだけ買取業者などの出張サービスを受け、売却できるものは売却しました。
骨董品や貴金属、ブランド品に、高級呉服などをまとめて売ることで100万円前後のお金を受けることが出来、これも施設の入居費に補填することに決めました。
入居して良かったこと
母が最も喜んだのは、入居者が利用できる大浴場でした。今まで自宅のおふろは小さく狭かったので、足を伸してのびのびと入浴できることを非常に喜び、毎日大浴場でお風呂タイムを楽しんでいるようです。
お食事も専属のシェフがいて、減塩やカロリーなどに配慮して作ってくれることに母も喜んでいます。私自身も食事が充実していることは、母の健康面を考えると安心材料になります。
入居して大変だったこと
大変な点は、月額費用の20万円を払い続けることです。
幸いして私の兄弟は5人と多かったので、兄弟で分割しそれそれが負担して支払うことができてます。
ただ、私たち兄弟も次第に年老いていきますし、老後の生活も考えなければいけません。自分たちの老後の蓄えもする必要があります。
母が何歳まで生きるかわかりませんが、兄弟で毎月20万円の月額費用を捻出することが今後大変になるのではないかと、非常に心配になっているのも紛れもない事実なのです。
入居を検討しているかたへのアドバイス
愛する母が怪我などせず、認知症で家屋から出火させることなく、安心が担保された生活をしてくれることは非常にありがたいことです。
しかしながら、介護や充実した施設、食事などを満足いくものにするには、それ相応のお金が必要になるのは事実なんです。
我が家の場合は母の入居に伴い3,500万円以上がかかっています。これから自分の両親を介護付き老人ホームに入れたいと考えているかたには、これぐらいの大きな費用がかかることを知ってもらい、若いころからの資金繰りや資金計画をしておくことが大事だとアドバイスしたいです。
<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用
<目安>編集部調べ
部屋タイプ46.31㎡(1名入居の場合)
●初期費用:入居一時金(3,050万円 〜 19,010万円)+健康管理費550万円(税込)
●月額利用料:管理費(125,400円(税込))+食費(75,600円(税込))