厚生労働省は27日、介護保険の被保険者証をマイナンバーカードで代替できるようにする方針を固めた。
健康保険証も含めて機能を一体化していく。介護サービスの利用者、事業者、自治体の事務を効率化するほか、データ連携基盤の強化などにつなげる狙いがある。
ただ医療との違いを考慮し、既存の紙の介護保険証を廃止することは今のところ想定していない。
社会保障審議会の介護保険部会で提案。現場の関係者で構成する委員から大筋で了承を得た。運用開始は自治体のシステムの標準化などが予定される2025年度以降となる見通し。
厚労省は近く、マイナンバーカードを介護保険証として活用する課題などを把握する調査・研究事業を始める。この成果を今後の構想の実現に活かす。厚労省の担当者は、「当面のスケジュール感も含めて具体的なことはこれから。現場の実情をよくみて丁寧に検討を進める」と話した。
実際に運用が始まれば、介護事業所もカードリーダーの導入など必要な対応を求められる可能性がある。この日の審議会では、要介護の高齢者や事業者への必要な支援の実施などを呼びかける声があがった。
提供元:介護のニュースサイトJoint