国立長寿医療研究センターなどの開発グループは2020年6月5日、高齢者らが運動や脳活動を自己管理できるスマートフォンアプリ「オンライン通いの場アプリケーション」を発表した。
近く無償でリリースする予定。新型コロナウイルスの流行で外出機会が減ったことを踏まえ、活動増進を後押しして要介護状態になるのを防いでもらう狙いがある。 主な機能は散歩コースの自動作成、お出かけポイントの付与、活動量の見える化、体操動画の配信など。適切な外出、運動を促すコンテンツがメインだ。認知症に着目した脳活性化ゲームなども搭載されている。
「オンライン通いの場アプリケーション」のリリース
まずはandroid版を先行させ、準備が整い次第iОS版の提供も始める。今年、2020年10月までには第2次リリースも行う計画。食事の注文・宅配や買い物、通いの場情報といった機能を追加する方針だ。
今回のコロナ禍を受けて、全国に10万ヵ所以上ある通いの場の多くが活動縮小を余儀なくされている。
国立長寿医療研究センターの荒井秀典理事長は5日の会見で、「高齢者の生活の不活発が半年、1年と続けば、確実に生活機能の低下につながっていく。その先にある要介護状態を予防することは、新型コロナウイルスの予防とともに大きな課題だ」と指摘。「通いの場などが再開するまで、アプリを利用することで活動を増やして欲しい」と述べた。
出典元:介護のニュースサイトJoint