新型コロナウイルス対策の今年度の第2次補正予算が12日、参議院本会議で可決、成立した。
介護、障害福祉の現場を支えている職員に対し、「慰労金」という名目で新たに給付金を出すことも盛り込まれている。予算成立で正式に決定した格好だ。
感染者が発生した、あるいは濃厚接触者に対応した事業所の職員に20万円が支給される。感染者、濃厚接触者がいない事業所で働く職員にも5万円が支払われる。
政府はかかる経費を全額国費で賄う。コロナ禍で身体的、精神的な負担が一段と重くなった職員を労う目的で、およそ5150億円にのぼる財源を投入する判断を下した。
厚生労働省は現在、給付金の制度のディテールをめぐる詰めの調整を進めている。 居宅介護支援や地域包括支援センター、福祉用具貸与なども含め全介護サービスを対象とする方針。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅なども除外しない。
日頃から利用者と接する現場で働いていれば、ケアマネジャー、リハ職、事務職など皆が受け取れるようにする。職種に制限はかけず、正規職員か非正規職員かも問わない方向だ。
対象外とする職員として俎上に載せているのは、現場から遠く利用者と全く接しない法人本部のオフィスに勤務する人など。こうしたディテールを規定する通知を近く示す。障害福祉の分野も基本的に介護と同じ取り扱いとなる。
厚労省は給付金のリソースを事業所に渡し、事業所から職員へ配ってもらう方法で具体化する考え。例えば事業所が都道府県に申請する形を想定しているが、細部はなお検討中だと説明している。
実際に個々の職員に支給される時期は、都道府県、事業所によって異なってくる見通し。担当者は「なるべく早く手元に届くよう努める」としている。
提供元:介護のニュースサイトJoint