認知症のため、家に帰れないことを理解できずときには怒鳴ることも【介護施設探しの体験談】

認知症のため、家に帰れないことを理解できずときには怒鳴ることも【介護施設探しの体験談】

誤嚥性肺炎を繰り返すため、家族で話し合い介護医療院へ入居したおばあさま。家に帰れないことを理解してもらうまで繰り返し説得したといいます。面会に行ったときも、別れ際の寂しそうな顔が忘れられないと、I.M.さんは話します。

認知症のため、家に帰れないことを理解できず、ときには怒鳴ることも

【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>介護医療院
<入居年齢>80代以上
<介護度>要介護3
<入居期間>2017年3月〜12月
<居住地域>愛知県
<話を聞いたかた>孫の配偶者

入居者との関係

夫の祖母です。

医療的ケア・疾患、症状など

同じ言動を繰り返す、食べた食事を覚えていないなどの認知症の症状がありました。

入居を決めた時期と理由

ケアマネージャーからの勧めで決めました。

自分で食事をとっていましたが、食事中に急に意識がなくなったり、少し経つとまた意識が戻ったりということがありました。寝てしまっているのかと思いましたが、原因がわからずじまいだったため心配で病院へ行くと、誤嚥性肺炎を繰り返しているという診断を受けました。

認知症もあったため、ケアマネージャーと相談して家から定期的に通える距離の介護医療院への入居を決めました。

施設の探し方

介護療養型医療施設(介護医療院)というものを知ったのも、入らざるを得なくなったタイミングだったので、最初はどこにどんな施設があるのかもわからない状況でした。

デイサービスに通っていたため、ケアマネージャーと相談を重ねて、資料を取り寄せました。料金面での不安はありましたが、家で祖母をみることはできないため、そこはしょうがないとあきらめました。

義母も定期的に祖母に会うことを望んでいましたので、家から近いところを探しました。施設によっては満員のところもあったようですが、ケアマネージャーからの勧めもあり、よく買い物に行くデパートの近くにある施設に決めました。

入居の手続き、ステップ

まずは、義母が病院に出向き、説明を聞いて病棟を見学しました。

入院保証書の提出が必要なのと、同意書などの書面上のやり取りがあります。
入院する際は、着替えなども必要になるので、通常の入院と同じように身の周りの持ち物の準備が必要です。

何より大変だったのは、祖母本人を納得させることでした。デイサービスは、レクリエーションなどもあり、コミュニケーションも多く楽しく過ごしていたようです。また、終われば自分の家に帰ることもできます。

しかし、誤嚥性肺炎を繰り返しているとはいえ、家に帰れないことはかなり嫌だったようです。認知症を患っていたため、繰り返し説得するのは大変でした。

入居して良かったこと

義母自身も歳を重ねて、認知がある祖母に付き添うのは大変そうでした。自分で世話をしたい思いはあったようですが、家族だからこそ祖母が嫌がって、お風呂に入りたがらなかったり、排泄の処理などが上手くいかなかったりしたことも多かったようです。

入居先では、手厚くみてもらえることで、祖母の腰の状態が良くなったり、食欲も増えたりと良い点も多かったように思います。

義母も自分の時間がもてるようになり、精神的な負担はかなり少なくなったように感じます。

入居して大変だったこと

認知症があるため、「なんでここにいるのか」と怒鳴るようなこともあったようです。会いに行けば喜びますが、帰るときには寂しそうな顔をします。

デイサービスや家などとは違い、会話も減ってしまったため、認知症の進行は早かったように思います。また、手厚くみてくれるとはいえ、何かあったときにすぐに駆け付けられないことを義母がとても心配していました。

義母自身もずっと母と一緒に過ごしてきたので、寂しさと戦っていたようです。

入居を検討しているかたへのアドバイス

施設は、小高い場所にあり周りは自然も豊かで静かな環境です。

また、同じ敷地に有料老人ホームや特養、老健などさまざまな施設が併設されているため、空きがあった場合という前提ではありますが、状態が良くなった際には、他施設への入所を検討することができます。

さまざまな施設が併設されているということは、介護に携わるさまざまなスタッフがいるということでもありますので、対応力にはとても安心できました。

※入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。

★介護医療院について詳しく知りたいかたは、こちらをご覧ください。

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