入居時自立型の住宅型有料老人ホームで暮らすK.A.さんのおばあさま。施設を見学するときは、その施設の充実度が反映する職員の働きぶりや入居者の表情に注目する必要があると話します。
見学時には施設の充実度が反映される職員の働きぶりや入居者の表情に注目しよう
【プロフィール】
<入居者>祖母
<施設種類>住宅型有料老人ホーム(入居時自立型)
<入居年齢>80代以上
<介護度>自立
<入居期間>2016年1月〜
<居住地域>千葉県
<話を聞いたかた>孫
※ 体験談は、利用者の入居時点の情報であり、あくまでも個人の感想です。
入居者との関係
祖母です。
入居のきっかけと理由
祖母は兄弟姉妹や友人が多かったため、祖父が亡くなった後もひとり暮らしをしていました。しかし本人も周囲も高齢化が進み交流が難しくなってきたため、自宅を売却して老人ホームに移り住むことになりました。
本人は元気でしたが、80歳を過ぎ同年齢の人が体調を崩すことも増えてきていたため、私たち家族も心配していた時期でした。入居を考え始めたのは祖母本人で、私の両親も兄弟も誰も反対はしませんでした。
一人暮らしに慣れていたため、それに近い環境を探すことに決めました。
施設の探し方
祖母をはじめ私の両親もパソコンが苦手です。もちろんスマートフォンも持っていません。そのため最初に祖母と両親の3人で話し合って条件を出しながら、私がパソコンで情報を集めました。いきなり老人ホームに行ったり紹介会社を通したりすると、勧誘の電話などが増えると思ったからです。
その結果5つくらいの施設を候補に絞り込めました。その後、車で老人ホームを回り、説明を受け、入る施設を決めました。体験入居をしているところもありましたが、祖母が乗り気でなかったため参加はしませんでした。
入居の手続き、ステップ
パソコンでホームページの情報をチェック後、資料請求をしました。
現在入居している施設に祖母が好感を示したので、電話で連絡して内覧を予約しました。その時点で部屋が空いていたためすぐに予約ができました。
内覧とそれに伴う説明が好印象だったので、仮申し込み、入居申し込みと言う流れで手続きをしました。仮申込とは仮押さえのようなものだったと思います。
2週間程度で審査が終わり、契約、支払い、施設からの連絡を待って引っ越しをしました。
入居して良かったこと
良かった点はいつまでも一人暮らしをさせずに済んでいることです。一人暮らしだと体調が悪化しても気づきにくいですし、食生活もいい加減になりやすいですから。
祖母はもともとポジティブな人なので、少々の問題は気にしないタイプであったからこそ心配していました。今はそれが改善されて、異常を感じたらすぐにアプローチできるところが素晴らしいです。
食事も充実しているようで、3食を任せきりにしていればまず栄養不足にはならないようです。また、友人もいるようなので、住宅型有料老人ホームにしてよかったと思っています。
入居して大変だったこと
入居させて大変だと思ったのはお金のことです。
貯金もありましたし、年金もしっかりもらっているので、毎月の支払いは問題ありません。しかし入居する時の費用が高額だったため、貯金が大幅に減りました。このままずっと住宅型有料老人ホームで過ごせればいいのですが、何かの都合で住み替えの必要に迫られたら大変だと思っています。
またコロナウイルスの影響で、なかなか会えない点も不満があります。一人暮らしのときのように、思い立ったらすぐに会いに行けるようになってほしいです。
入居を検討しているかたへのアドバイス
介護施設選びは、本人と施設の相性が大切だと思います。
ホームページやパンフレットを見ると、家族はいろいろと口を出したくなります。まずは本人の話を聞いて、希望する施設を実際に訪問してみるのがいいでしょう。
その際は担当者の説明だけでなく、他の職員の働きぶりや入居者の表情に注目することがおすすめです。施設の本当の充実度がそこに反映していると考えられるからです。
そこまで家族が付き合ってから、本人の意志を尊重するとうまく決まると思います。
<参考>入居時にかかった費用と月々かかる費用
細かい内訳は覚えていないのですが、入居する時に支払った費用は2900万円ほどでした。老人ホームの相場には詳しくありませんが、建売りの一戸建てが買えるくらいだと記憶しています。入居時の費用は部屋の代金の前払い金と健康管理のための手間賃でした。
毎月の支払いは17万円ほどです。これは部屋の管理費と食費です。自分で作らなくても質の高い食事が出てくることに満足しているようです。コストパフォーマンスは悪くないようです。
※体験談による、利用者の施設入居時の情報です。
★有料老人ホームについて知りたいかたは、こちらをご覧ください。
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