厚生労働省は2022年1月26日、全国の高齢者施設でこれまでに発生した新型コロナウイルスのクラスターの件数を公表した。
24日0時までの直近1週間で112件。1週間の件数が100件を超えるのは、ワクチン接種が進んでいなかった昨年2月初頭以来およそ1年(50週)ぶりとなる。
※ 昨年のGWにも105件のクラスターが報告されているが、これは2週間分の件数をあわせたもの。
このところ週ごとに倍以上となるなど急増が続く。オミクロン株の強い感染力を改めて示す推移となっている。介護現場もできる限りの対策を講じているが、発生を抑えることは非常に難しいのが実情だ。
介護現場では現在、感染者、濃厚接触者と判定されて職場からの離脱を余儀なくされる介護職が続出することにより、必要なサービスを維持できなくなるとの懸念が強まっている。厚労省は今月21日、一定の条件を満たせば濃厚接触者でも仕事を続けられるとする通知を沖縄県限定で出したが、これを全国に広げるべきとの声もあがっている。
後藤茂之厚労相は26日の衆院・予算委員会でこうした声について、「感染が著しく拡大した場合は、社会的機能を維持する観点からの判断も重要だと認識している」と説明。「(エッセンシャルワーカーの)濃厚接触者の待機期間については、引き続き科学的知見や感染状況などを踏まえて適切に対応していきたい」と述べ、前向きに検討していく姿勢を改めて示した。
情報提供元:介護のニュースサイトJoint