政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は2022年2月16日の衆議院・予算委員会の分科会で、高齢者施設の入所者・職員に対するワクチンの追加接種を急ぐことの重要性を改めて強調した。
特養や老健など高齢者施設で感染が広がっていることについて、「高齢者の重症化の一番大きな原因になっている」と分析。懸命の感染対策をとり続けている介護現場への支援の必要性を指摘しつつ、「いま最も重要なのは高齢者施設での追加接種を促進すること。そこに全力で、かなり集中的に取り組まないといけない」と呼びかけた。
また後藤茂之厚生労働相は、高齢者施設での希望者への追加接種を今月中に終わらせることを目指すと表明。「必死になって進めているところ。2月末までに完了できるよう、最大限に努力していく」と述べた。
厚労省のデータによると、高齢者施設で発生するクラスターは全国的な急増が続いている。直近1週間で455件。3週連続で過去最多を更新した。尾身氏はこの日の分科会で、「新規感染者数がピークを超えたとしても、重症者数のピークは少し遅れて表れてくる。引き続き厳しい状況」と警戒を促した。
出典:介護のニュースサイトJoint