実家の片づけにやる気満々で行ったけど、親が拒否!! そんなときどうする?

実家の片づけにやる気満々で行ったけど、親が拒否!! そんなときどうする?

こんにちは。シニア生活環境オーガナイザーⓇの仲野寿代です。

もし、あなたが片づけ上手なら、「モノがたくさんある親の家を片づけたい!」とやる気満々かもしれません。特に実家の場合、ある程度勝手がわかるので、義理の親の家より片づけやすいですよね。でもその分、遠慮なしになっていませんか!?

パパッと進めて、スッキリさせたい!と思う気持ちもよくわかりますが、事前にコミュニケーションを取っておかないと、「何もしないで。触らないで」と親に拒否される可能性があります。

「ごちゃごちゃしてるし、きれいな方がいいでしょ!」と言ったところで、親には響かないかもしれません(親に「勉強しないと後で困るよ!」と言われても、勉強する気にならなかったのと同じです)。

そうは言っても、せっかく来たのだから、少しでも片づけて帰りたいという気持ちもよくわかります。

そんなときは、1カ所30分程度で終わる小掃除・小片づけはいかがでしょう。

1. 小掃除・小片づけとは

ここでいう小掃除・小片づけとは、子どもが触っても親の機嫌を損ねないような小さな所を整えて、清掃することです。モノを減らすことではありません。

もちろん、親の承諾を得てから、始めます。

2. 小掃除・小片づけの4つのポイント

(1)「片づける」という言葉を使わない

(2)棚の上など、見える所をやる

(3)許可なくモノを捨てない

(4)モノは元の場所に戻す

3. 声のかけ方

「ここ整理していい?(もしくは掃除していい?)」と聞いて、OKをもらえるならいいですが、難しいと感じるなら声かけに工夫が必要です。

「ここ、ちょっと拭いていい?」と、たったいま気づいたようにさりげなく聞いてみます。

親が不安気なら、「何も変えないし、何も捨てないよ」と安心する言葉をかけてください。

今の状態と変わらないことがイメージできれば、うなずいてくれるかもしれません(「きれいにする、片づける」と言うと、「汚い、片づいてない」と言われているように感じるかもしれないので使いません)。

4. 小掃除・小片づけの場所

小掃除・小片づけは、見える平面の上をやりましょう。引き出しをゴソゴソやられるより、安心します。たとえば、指紋で汚れやすい固定電話まわりなら、こんな感じです。

「ここ(電話のこと)、ちょっと拭いていい?」

すぐに返事がないようなら、「何も変えないよ、このままの状態にしておくから」と。

承諾してもらえたら、電話をきれいに拭いて、ペン立てがあれば逆さにしてほこりを取り、ペンも使えるか確認。ペン立てにクリップや画鋲など入っていれば、「これ、ここに入れておく?」と確認。本来の収納場所があるなら、そちらに移します。

メモ用紙にメモが書かれていれば、必要なことかもしれないので、捨てずにそのままにしておきます。

ごみと思えるようなものでも、捨てずに聞いてみます。

何度か聞いているうちに、「捨てていい」と言うことに、慣れてくるかもしれません(捨てていいものをまとめておいて、親自身に処分してもらうのもいい方法です)。

小さなスペースでも、水拭きしてモノを整えて置くだけで、スッキリするものです。

他には、テーブルやカウンターの上。

テーブルは水拭き、テーブルの上に乗っているものも拭けるものは拭いて、元の場所に戻します。場所がわからなくなりそうなら、事前に写真を撮っておきましょう。

テーブルやカウンターの上に薬があれば、触りません。
なぜなら、高齢になると複数の薬を飲んでいる方も多く、置いている場所、並んでいる順番に意味があるかもしれないからです。

5.小掃除・小片づけの本当の目標

この小掃除・小片づけは、次の片づけに繋がるものです。見た目をスッキリさせることより、お互いが気持ちいい時間にすることを目標にしてください。

<まとめ>

こんなふうに、親に片づけを拒否されたら、小さな平面を見つけて小掃除・小片づけを試してみてください。

ほこりを取り、水拭きをし、モノを整えて置くだけで、冒頭の「片づけたい」という気持ちが少しは収まり、やった感がいくらかは得られるのではないかと思います。

親も、ケンカしない穏やかな時間だったことや見えるところが整ったことで、片づけるのもいいかもしれないと思ってもらえるかもしれません。

小掃除・小片づけは、次の片づけに繋がるもの。結果より、ケンカしない気持ちいい時間を目指しましょう。

<プロフィール>仲野寿代(なかのひさよ)
北海道北見市在住。ライフオーガナイザーⓇ  片づけに悩む50代以降の女性をサポートしています。
※シニア生活環境オーガナイザーⓇ 一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会が認定した資格で、シニア層のクライアントに対して、生活環境を良好に保つためのサポートする技術を持ち、クライアントに合った適切な各種サービスおよび専門家と連携した支援を行える知識を持つプロです(協会HPより)。

ホームページ:オーガナイズサービスMORE主催
ブログ:自分がよろこぶ片づけ術

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