通所介護でのオンライン診療を解禁 厚労省方針 僻地の高齢者らの医療アクセス向上目指す

通所介護でのオンライン診療を解禁 厚労省方針 僻地の高齢者らの医療アクセス向上目指す
《 社保審・医療部会 5日(オンライン開催)》

現行法で認められていない通所介護事業所や公民館などでのオンライン診療について、厚生労働省は解禁へ向けた検討を進める方針を固めた。

5日に開催した社会保障審議会・医療部会で骨子案を提示。医師が常駐しないオンライン診療のための診療所を開設させる形で、主に僻地などで容認していく意向を示した。高齢者らが身近な場所で医療を受けられる環境を整備する狙い。


現在の医療法でオンライン診療は、医療機関や患者の居宅に加えて、特別養護老人ホーム、職場などで行うことが可能とされている。厚労省の今回の提案は、この対象範囲に僻地や無医地区、離島にある通所介護事業所、公民館なども新たに加えようというもの。


この日の会合では、委員から厚労省案に賛同する声が相次いだ。一方で僻地などに限定していることについては、「自宅でオンラインにアクセスできない高齢者などが受診機会を確保できるよう、対象地域を限定しないで欲しい」などの声もあった。


厚労省は今後、こうした意見も踏まえて議論を深めていく考え。結論は今年度内に出す。高齢者らのオンライン診療の普及・浸透をめぐっては、政府の「規制改革推進会議」が今年6月に「受診可能な場所や条件について検討すべき」と要請していた経緯がある。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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