「絶対にひとりで家に戻ったのよ!」ムキになる母を見るのが悲しくて #母の認知症介護日記 337

「絶対にひとりで家に戻ったのよ!」ムキになる母を見るのが悲しくて #母の認知症介護日記 337
連載タイトルPIC

アルツハイマー型認知症になった実母のことやアラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるマンガ連載。

著者PIC
ワフウフ
母の認知症介護日記/ワフウフ

そして、すぐにムキになって「絶対にひとりで家に戻った」と言っていました。ウソの出来事の記憶が鮮明にあるとは、なんとも皮肉です。

あーちゃんとお茶をしているとき、以前あーちゃんが姉・なーにゃんに話していた「自宅にひとりで行ってみた」という話を私にもしてきました。あーちゃんいわく、父から妹(私たち姉妹の叔母)が亡くなったから実家に戻るという連絡がきたので、ひとりで家に行ってみたとのこと。そもそも、父はあーちゃんの連絡先を知らないし、叔母は健在なので、この時点で突っ込みどころが満載です。

そのまま話は続き、父があーちゃんの部屋にお金がないか探していたことを「本当にひどい人」と険しい顔で言っていました。まあ、父がひどい人だというのは正しいと思うのですが、部屋を荒らしていたのは私となーにゃんが見て伝えたことです。一応、そう伝えてみたのですが「あら、私ひとりじゃなくて、あなたたちと一緒に行ったんだったかしら?」と言います。その後も、あーちゃんはひとりで家に行っていないと繰り返し説明しますが、納得がいかない様子……。

あーちゃんは「ちょっと家に戻りたい」と言ったら、施設のスタッフさんに外に出してもらえたと言い張りましたが、そんなことを言ったら、余計に外出させてもらえないはずです。そもそも、あーちゃんは施設から駅まで行けないと言っても、「バスに乗ればいいのよ!」と、まともな回答をしてきます。しかし、降りる駅を聞いたところ、あーちゃんは急に自信がなさそうに黙り込んでしまいました。そして、それをごまかすかのようにムキになって「私、絶対にひとりで家に戻ったのよ! 記憶があるもの!」と言っていました。頭の中で作られたウソの出来事だけ記憶に残るなんて、なんだか皮肉で悲しくなってしまいました……。認知症の人が言うことは、一般的に否定してはいけないと言われていますが、否定せずに聞くのはかなりつらいです。

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現実の出来事は忘れてしまうのに、自信満々で語られる「脳内ノンフィクション」だけは鮮明というのが、なんとも皮肉ですね……。話していることを強く否定するのではなく、適度に突っ込みを入れながら、お互い楽しく会話ができるといいですね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

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母の認知症介護日記

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