<編集部ピックアップ施設>は、介護カレンダー編集部がネット上で探してきた特色ある高齢者向け施設や工夫を凝らしたさまざまな取り組みをご紹介します。
今回は、東京都昭島市の「介護老人保健施設『なごみの里』」です。
「介護老人保健施設」とは、生活の場への復帰をめざし、食事や入浴の援助、健康管理、リハビリテーション、レクリエーションなどのサービスを通じて、入居者一人ひとりの状況にあった生活リハビリテーションを提供しています。
新型コロナウイルス感染症拡大は、面会の制限、レクリエーションの中止など、高齢者向け施設にも大きな影響を与えています。「なごみの里」も同様で、毎回、利用者のみなさんが楽しみにしていた外出レクリエーションが実施できない状況が続いています。
そんななか、「なごみの里」では、少しでも利用者様の「気持ち」と「やる気」を引き出そうと、「VR」と「介護(ケア)」をミックスした「VR Care Trip(VCT)」と題したプロジェクトをスタートしたそうです。試運転のカリフォルニアなどへの旅行体験が大好評。その後もジェットコースター&京都の旅、花火大会と職員が趣向を凝らしたバーチャルツアーが継続されています。
また、より快適な空間でツアーを体験してほしいと、職員がVRルームをリフォームするとともに、プロジェクターを設置。1回30分のプログラムの前半はプロジェクター投影による風景の鑑賞、後半はVRで没入感ある旅行が体験できるとのこと。担当職員はキャビンアテンダント風の装いで旅行気分を盛り上げているそうです。
また、旅行体験のあとには、バーチャルケアトリップ参加者に、体験しての感想や旅行にまつわる思い出話を聞いているとのこと。昔を思い出すことにより生活における気力向上などの効果が期待できるといいます。
『なごみの里』の旅行はまだまだ続きます。