介護サービスの運営基準、改正案のパブコメ開始 厚労省 感染症対策など柱

介護サービスの運営基準、改正案のパブコメ開始 厚労省 感染症対策など柱
《 介護保険最新情報Vol.896 》

2021年、来年4月の介護報酬改定で各サービスの運営基準をどう見直すか − 。厚生労働省は審議会で具体策の案を決め、広く国民から意見を募るパブリックコメントの手続きを開始した。

介護保険最新情報のVol.896で広く周知している。意見募集の期間は2020年12日10日から2021年1月8日まで。手続き後、1月中にも正式決定となる見通し。

介護保険最新情報Vol.896

感染症や災害への対応力の強化を図る見直しが今回の大きな柱。厚労省は有事に備える業務継続計画(BCP)の策定、シミュレーション(訓練)の実施などを全ての事業者へ義務付ける。既に特養や老健といった施設系には、感染症のまん延を防ぐための委員会の開催や指針の整備などを求めているが、これを訪問系、通所系、多機能系、居住系、居宅介護支援、福祉用具貸与でも新たに義務化する。いずれも3年間の経過期間を挟んで適用するとした。

介護現場の負担軽減、人材確保などの視点を重視していることも重要なポイントの1つだ。

例えば各種の会議。原則としてビデオ通話などICTを使って実施することを認めていく。サービス担当者会議など利用者に参加してもらうものも、本人・家族から同意を得ることを条件にWeb開催を可能とする。

事業所での保存を義務付けている各種の記録については、紙媒体ではなくデータでPCなどに置いておく運用を明示的に容認する。また、介護職をハラスメントから守る対策を講じるよう全ての事業者に求めることも盛り込んだ。

厚労省はこのほか、全ての無資格の介護職に「認知症介護基礎研修」を受講することを義務付ける(経過期間3年)。あわせて、高齢者虐待の発生・再発を防ぐための委員会の開催、指針の整備、研修の実施、担当者の選定などを、新たに全サービスの事業者の義務とする(経過期間3年)

情報提供元:介護のニュースサイトJoint

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